...あるいは猫柳(ねこやなぎ)の花のような銀鼠(ぎんねずみ)の姿を現したのである...
芥川龍之介 「お時儀」
...猫柳(ねこやなぎ)の枝なぞに...
泉鏡花 「海の使者」
...子を抱いて老いたる蜑(あま)や猫柳二月十二日 笹鳴会...
高浜虚子 「五百五十句」
...・生きてゐるもののあはれがぬかるみのなか・いつも馬がつないである柳萠えはじめた・猫柳どうにかかうにか暮らせるけれどぬくい雨でうつてもついても歩かない牛の仔で・焼芋やいて暮らせて春めいた・監獄の塀たか/″\と春の雨ふる・病院の午後は紅梅の花さかり・ずんぶりと湯のあつくてあふれる(湯田温泉)・早春...
種田山頭火 「其中日記」
...もう猫柳が光つてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...田の畔(くろ)の猫柳が絹毛(きぬげ)の被(かつぎ)を脱いで黄(きい)ろい花になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...川辺の猫柳が奇怪な形で蹲っている...
豊島与志雄 「霧の中」
...猫柳のやうな灌木が繁つてゐて...
永井荷風 「里の今昔」
...猫柳のような灌木が繁っていて...
永井荷風 「里の今昔」
...猫柳もすきだった...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...猫柳つめたく青ざめた顏のうへにけ高くにほふ優美の月をうかべてゐます月のはづかしい面影やさしい言葉であなたの死骸に話しかける...
萩原朔太郎 「青猫」
...ながれるごとき涙にぬれ私はくちびるに血潮をぬるああ なにといふ戀しさなるぞこの青ざめた死靈にすがりつきてもてあそぶ夜風にふかれ猫柳のかげを暗くさまよふよ そは墓場のやさしい歌ごゑです...
萩原朔太郎 「青猫」
...或は猫柳の枯れてる沼澤地方で...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...辰男君床の間に蚕を飼ふよく眠る御蚕に大幅懸りけりふらこゝを掛けて遊ぶや神の森鞦韆にしばし遊ぶや小商人代馬や又廻り来し草の門遠き祖の墳墓のほとり耕しぬ炉塞や一枝投げさす猫柳炉塞いでしとね並べぬ宿直人炉塞いで人逍遙す挿木垣青々と挿木の屑の掃かれけり一鍬の田の土盗む挿木かな口とぢて打ち重りつ種俵種まくや火の見梯の映す水に種俵大口あけて陽炎(かげろ)へり守水老...
前田普羅 「普羅句集」
...猫柳の枝がスイ/\と伸びてゐる池の汀に坐をこしらへて彼女等はならんで釣糸を垂れた...
牧野信一 「山峡の村にて」
...一年前の春……河畔の猫柳の芽がふくらみ...
牧野信一 「ゼーロン」
...水車は菜園の隅でし垂れた猫柳の葉に水をかけながら廻つてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...枯れ蘆(あし)と、低い団栗(どんぐり)の木、猫柳、野梅が二、三本...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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