...あるいは花をつけた猫柳(ねこやなぎ)のように...
芥川龍之介 「お時儀」
...猫柳又現はれし漁翁(ぎょおう)かな二月十四日 笹鳴会...
高浜虚子 「五百五十句」
...田の畔(くろ)の猫柳が絹毛(きぬげ)の被(かつぎ)を脱いで黄(きい)ろい花になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...川辺の猫柳が奇怪な形で蹲っている...
豊島与志雄 「霧の中」
...猫柳のような灌木が繁っていて...
永井荷風 「里の今昔」
...私は火避地のやや御所の方に近く猫柳が四...
永井荷風 「日和下駄」
...路上に捨てたるもの猫柳の枝...
長塚節 「十日間」
...紋次郎君(もんじろうくん)が猫柳(ねこやなぎ)の枝(えだ)を折(お)って来(き)て鐘(かね)にささげた...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...猫柳(ねこやなぎ)をはじめ...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...どのテイブルにも銀色の猫柳が二三本ずつ花瓶にされてあった...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...猫柳つめたく青ざめた顏のうへにけ高くにほふ優美の月をうかべてゐます...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...ああ なにといふ戀しさなるぞこの青ざめた死靈にすがりつきてもてあそぶ夜風にふかれ猫柳のかげを暗くさまよふよ そは墓場のやさしい歌ごゑです...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...一年前の春……河畔の猫柳の芽がふくらみ...
牧野信一 「ゼーロン」
...唱(妻)が川縁の猫柳の根元を狙つてゐた...
牧野信一 「剥製」
......
槇本楠郎 「赤い旗」
...うつら/\まどろんでる猫柳の芽...
横瀬夜雨 「春」
...水車は菜園の隅でし垂れた猫柳の葉に水をかけながら廻つてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...枯れ蘆(あし)と、低い団栗(どんぐり)の木、猫柳、野梅が二、三本...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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