...単なる猟奇的な、異国情緒的なものに心を惹かれたのではなく、いつも特別に同情のある解釈精神を以て対してゐます...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...浅草を見る私の眼には幾分猟奇的なものがないと言えない...
高見順 「如何なる星の下に」
...猟奇的な探偵物語とか言った種類の物では全然なく...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...しかしこの映画のおもしろみはストーリーの猟奇的な探偵趣味よりもむしろウィリアム・パウェルという男とマーナ・ロイという女とこの二人の俳優の特異なパーソナリティの組み合わせと...
寺田寅彦 「映画雑感(※[#ローマ数字7、1-13-27])」
...猟奇的な感覚に呼びかけるものであるが...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...猟奇的なる舞台面の工夫や悪生活の単なる記録に依つてのみ色彩の変化を糊塗する如き影灯籠の踊りを時には休止して...
牧野信一 「浪曼的時評」
...仔細にその罪状が極めて猟奇的な筆致で紹介されている...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...また猟奇的な調子を感ずるのか...
柳宗悦 「京都の朝市」
...横綱とトリテキを組み合わせようとしているのじゃないか知らん……猟奇的な悪趣味から...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...さまざま猟奇的な空想を馳せているうちに...
吉川英治 「江戸三国志」
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