...気遣(きづか)はしさを猜(すい)してよ...
巌谷小波 「こがね丸」
...「その猜疑(うたがい)は理(ことわり)なれど...
巌谷小波 「こがね丸」
...主人(あるじ)も大概(おおかた)は猜(すい)しやりて...
巌谷小波 「こがね丸」
...邦人自ら知らずして他よりかくの如く猜視(さいし)され...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...あの人ほんとに猜疑心が強いのよ』綾子さんは襖を開けて廊下を見ましたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...ほんとうの青年は猜忌(さいき)や打算もつよく...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...猜忌(さいき)、嫉妬、疑惑、さういふものが常に全身を圧した...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...有産階級にたいする猜疑(さいぎ)的な憎悪...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは資本家共通のものだ!神聖と封鎖と猜疑といろんな悪徳と戦争えの投資と累々たる死屍と!―――否...
槇村浩 「獄内にてドイツの同志を思う歌」
...猜疑心に余り捕われないように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...猜疑(さいぎ)の唇を噛んでいた...
吉川英治 「三国志」
...自分の猜疑(さいぎ)を裏書きされたものの如く...
吉川英治 「三国志」
...猜疑(さいぎ)ふかく...
吉川英治 「三国志」
...まったく秩序を失った猜疑(さいぎ)ぶかいただの群集と化し去ってしまったもののようにみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...もっと楽に救われたろうが――城中で荒木村重からたびたび聞かされたことばによると――信長公にはこの官兵衛をいたく猜疑(さいぎ)しておられるとか...
吉川英治 「新書太閤記」
...武人の猜疑(さいぎ)と小心もまたうるさいものだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...こうまでして、権力(けんりょく)や栄花に妄執(もうしゅう)した貴族心理は、われら庶民の理解には、遠すぎて、縁(えん)なきもののようですが、次に、地下(ちげ)から擡頭(たいとう)した新興勢力の平家一門も、また源氏の野人も、次々に、同じ軌(わだち)を泥上(でいじょう)にえがいて、宿業の車輪は、興亡、流転、愛憎、相剋(そうこく)、猜疑(さいぎ)、また戦争など、くり返しくり返し止(とど)まるところがなかったのです...
吉川英治 「随筆 新平家」
...猜疑か、嫉妬か、或は単なる権力欲か...
和辻哲郎 「鎖国」
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