...――猛然として、追いすがろうとする猪熊(いのくま)の爺(おじ)を、太郎が再び一蹴(いっしゅう)して、灰の中に倒した時には、彼女はすでに息を切らせて、枇杷(びわ)の木の下を北へ、こけつまろびつして、走っていた...
芥川龍之介 「偸盗」
...畳一畳ほどを隔てた隅に立ちすくんでいたものが猛然と斬って出たゝめに...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...初めて猛然と立ちあがり...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...猛然として壘めがけ一團なして迫り行き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...猛然としてつきかくる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...猛然と身を蜿らせ...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...彼は自分がたいせつにしてる自由に手を触れられると思うたびごとに、猛然と反抗した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」と彼は猛然と言いつづけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「何をしやがるんだ」事情を知らぬ伝吉は猛然として突っかかって行きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...猛然と平次に斬ってかかりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ある時は猛然と立って...
原民喜 「冬日記」
...猛然と娘に飛びかゝつた...
牧野信一 「海棠の家」
...猛然として敵の真唯中に割って入り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...後から頂きます」といううちに運転手は猛然とスピードを出した...
夢野久作 「冥土行進曲」
...自斎の体に猛然と組みついた...
吉川英治 「剣難女難」
...猛然と翼(つばさ)を一はたきさせて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「ここだ! 火はッ」猛然と身を起こした万吉...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...猛然と、蚊帳を踏んで躍り立つと、庄次郎の巨きな体は、敵を威圧するに役立って、五、六人は台所の方へ、四、五人は表口の外へ、半分ずつ分かれて退(ひ)いた...
吉川英治 「松のや露八」
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