... 猛然と走り出した...
...彼は猛然と抗議した...
...敵味方を顧みず猛然と突撃する...
...彼女は猛然とテスト勉強を始めた...
...猛然と現れた強敵にブチ切れる...
...猛然としてもとの自己に眼覚(めざ)める程緊張したならばその時彼は本能的生活の圏内に帰還しているのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...猛然として、藍染川、忍川、不忍の池の雪を思出すと、思わず震える指で、毛筋を引けば、手繰れば、扱(しご)けば、するすると伸び、伸びつつ、長く美しく、黒く艶やかに、芬(ぷん)と薫って、手繰り集めた杯の裡(うち)が、光るばかりに漆を刷(は)く...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「この野郎(やろう)ふざけた野郎だ……」猛然(もうぜん)立ちあがった糟谷はわが子を足もとへ引(ひ)き倒(たお)し...
伊藤左千夫 「老獣医」
...猛然(もうぜん)と男にくみついていった...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...猛然と出発をした...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...猛然と新しい疑問をもちだした...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...あるいは猛然と反対し...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...猛然と反撃を加えてやる...
太宰治 「正義と微笑」
...(伝兵衛)(猛然と立ち上って)待て!(あさ)(台所から走り出て...
太宰治 「冬の花火」
...猛然と立ち上った...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...猛然と身を蜿らせ...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...噛みつかんばかりに猛然として迫って行きます...
中里介山 「大菩薩峠」
...猛然としてその主人らしいのを防いでいたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...花子は一度ふりほどいた三吉の体に猛然たる勢ひでしがみついてきた...
中村地平 「悪夢」
...――お菊を殺したのはお前だろう」猛然と振り仰ぐお楽...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「野郎ツ」ガラツ八の八五郎は猛然と飛付きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猛然と金つくりにとりかかった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...長曾我部盛親などは、町端れのつまらない小路に借家して、若いのに頭をまるめ、一夢斎と名をかえて、(浮世のことなど、わしゃ知らんよ)といった顔つきして、風雅と遊里の両方に身をやつして暮しているが、その手から、いざという場合には、猛然と起って、(太閤御恩顧のため)という旗じるしの下(もと)に集まろうという牢人が、七百や八百は飼ってあって、その生活費も、秀頼のお手元金から出ているのだということも聞いた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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