...心の中で狼狽し出した...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...ひどく狼狽している様子だったので...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...実際ひどく狼狽した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...トシバラシ(人殺し)も俺をこんなふうに狼狽させはしなかったのだ...
高見順 「いやな感じ」
...われはこの有名な新進作家の狼狽(ろうばい)を不憫(ふびん)に思いつつ...
太宰治 「逆行」
...彼はすでに破産者になっているだろう――狼狽と擾乱(じょうらん)と滅亡とそして眼には見えない悲惨との犠牲者になっているだろう……二重の復讎(ふくしゅう)になって……」「よし給え...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...お前は幸内(こうない)じゃないの」この時はお銀様が狼狽(ろうばい)して...
中里介山 「大菩薩峠」
...倒れた当座は狼狽(ろうばい)していたので...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...ペリトリ王子が狼狽ぶりを見てとった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...狼狽するかも知れません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...間の悪い狼狽を伴うものはなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...八田青年はこんどは狼狽の色もみせず...
山本周五郎 「季節のない街」
...前後に乗っていた警官たちは、狼狽しながら、かつ怖れながら、「こらッ」と、中へはいった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...――射手は敵の狼狽をうかがって...
吉川英治 「三国志」
...疑ったのも無理な狼狽ではなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...四郎は狼狽して、「あっ……」奥へ身を退(ひ)いたが、その弾(はず)みに、床下の横木に頭をぶつけ、眼から火が出たような痛さを、顔をしかめて怺(こら)えていた...
吉川英治 「親鸞」
...大狼狽であったが...
吉川英治 「随筆 新平家」
...自分もいっそう狼狽(ろうばい)した気色(けしき)である...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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