...生来礼にならはぬ疎狂の予は少なからず狼狽した程であつた...
石川啄木 「悲しき思出」
...非常な狼狽(ろうばい)の色を浮べた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...松方はさすがに狼狽はみせず...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そう言える苦痛を伴ったこの狼狽はいま俺に...
高見順 「いやな感じ」
...ひどく狼狽してゐました...
太宰治 「黒石の人たち」
...自分の濁った狼狽振りを恥ずかしく思った...
太宰治 「ろまん燈籠」
...かへつて、恰も渦卷く深淵の中へ不意に落ち込んだやうに、私は狼狽して、足を底に着けることもできなければ、泳いで水面へ脱出することもできないといふさまであつた...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...三週間!」と彼女は狼狽(ろうばい)の様子で言った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人は、一寸、狼狽して、軽く、頭を下げた...
直木三十五 「南国太平記」
...若衆(わかいしゅ)大勢(たいぜい)夕立にあいて花車(だし)を路頭に捨て見物の男女もろともに狼狽疾走するさまを描きたるもの...
永井荷風 「夕立」
...ちょっとばかり狼狽したんだよ...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...狭山の悲嘆と狼狽ぶりはめざましいばかりで...
久生十蘭 「海豹島」
...生(なま)じい生命を庇(かば)おうと狼狽(うろた)えまわるより...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...狼狽して元に戻さなかったこと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...枕頭にいた老夫人と女中も狼狽して柴藤氏をして医師を呼びに遣った...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...私は極度の狼狽(ろうばい)に陥った...
夢野久作 「少女地獄」
...それが先刻の二婦人でなかったことに狼狽(ろうばい)した...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...ともあれ山上へ行ってみろ」それからの狼狽さは...
吉川英治 「私本太平記」
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