...寢過しはしないかと狼狽(うろた)へて...
石川啄木 「天鵞絨」
...大分狼狽(うろた)えたものらしい...
泉鏡花 「歌行燈」
...敵は帆村が手許にとびこんできたのにハッと狼狽して拳銃(ピストル)をとりなおそうとする一刹那(いつせつな)...
海野十三 「流線間諜」
...そんな時の博士の狼狽(うろたへ)さ加減といつたらない...
薄田泣菫 「茶話」
...停車場迄一時間ではむづかしいでせう」と俄に狼狽せられる...
高濱虚子 「俳諧師」
...私がおしるこ二つ、と茶店の老婆に命じたところ、少年は、「親子どんぶりがあるかね?」と私の傍に大きなあぐらをかいて、落ちついて言い出したので、私は狼狽した...
太宰治 「乞食学生」
...自分でも少からず狼狽(ろうばい)しながら申し上げるのであるが...
太宰治 「ろまん燈籠」
...顔色を変えて狼狽(あわ)てて買いにやった...
徳永直 「戦争雑記」
...もう周章狼狽の極でありますけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...もしやとお雪ちゃんは狼狽(ろうばい)しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏頂寺が先手を打って死神を狼狽させてやるのだ――は...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなたは狼狽なさって...
久生十蘭 「魔都」
...儲(もう)かると思って商売して損をして俄(にわか)に狼狽(ろうばい)するのは思慮の足りないのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...おまさの狼狽したようすや...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...いや先へ行け」狼狽のあまり...
吉川英治 「三国志」
...さすがに狼狽もせず...
吉川英治 「新書太閤記」
...先の周馬が狼狽した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...万吉の足どりにも狼狽(ろうばい)がからみついた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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