...袷の袖で狭い額に滲(にじ)んだ膩汗(あぶらあせ)を拭いた...
石川啄木 「葉書」
...料簡(りょうけん)の狭い話...
泉鏡花 「婦系図」
...弘法山の方へ行かずに、橋手前の道を左へ曲って、水の狭い、多少石などある川沿いの道が梅園への道である...
岩本素白 「鰯」
...換気窓も同様に狭い...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...しかし人間の努力が芸術の範囲を益々狭めて生活の範囲を益々広めて行くと云う事は...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...高さ三尺ぐらいの狭い入り口〔にじり口〕からにじってはいる...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...残したる任地の墓に参りけり墓の道狭(せ)ばめられたる参りけり家建ちて廚(くりや)あらはや墓参り九月一日 「玉藻五句集(第五十五回)」自転車に跨(また)がり蝉(せみ)の木を見上げ縁台を重ね掃きをり葭簀(よしず)茶屋九月五日 家庭俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...気の狭い卑屈な方だと申す事も出来ましょう...
太宰治 「女の決闘」
...つまり狭義国防がいけなくて広義国防であればよい...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...湖面の光りの反映は狭まり...
豊島与志雄 「山上湖」
...なお周囲を狭くして...
中里介山 「大菩薩峠」
...若狭湾(わかさわん)の方の低い山々から吹き送られてまいりまするところの北西の風が...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒肴(しゅこう)も座が狭くなるほどにも運び出すような歓待(もてなし)ぶりをしたのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...狭い家の中はいつも鶏小舎(とりごや)のように賑(にぎ)やかだった...
山本周五郎 「末っ子」
...その加減を見て横浜のグランドホテルに居るゴンクールに電話をかければ彼は東京と横浜の号外をドチラも見ないまま狭山さんの処へ来る事になる...
夢野久作 「暗黒公使」
...狭隘(きょうあい)な路地を弾(はず)んで来るとすぐに...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...むしろ周瑜自身の狭量が...
吉川英治 「三国志」
...日本は急に小さく狭くなったような気もちすら世人に与えた...
吉川英治 「新書太閤記」
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