...この妾が見て置いてあげるよ……」そう独言(ひとりごと)をいって...
海野十三 「恐怖の口笛」
...独言のように呟いた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...深谷氏の怯えるような独言を聞かれました...
大阪圭吉 「死の快走船」
...そして独言のやうに言ひ足した...
薄田泣菫 「茶話」
...そんな独言をいっていると自分の言葉に急(せ)きあげて来て悲しいやら哀れなやら悔しいやらに洪水(おおみず)の湧(わ)き出るように涙が滲(にじ)んで何も見えなくなってしまう...
近松秋江 「うつり香」
...帰ったところで大先生がいねえことにゃつまらねえな」与八の独言はここで一段落になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...傍(かたわら)へ聞えるほどな声で唸りながら独言(ひとりごと)を言っています...
中里介山 「大菩薩峠」
...はてな今年は猫の年かなと独言(ひとりごと)を言った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...例の独言(ひとりごと)の入っているのまで物々しい妖気(ようき)を撒(ま)き散らす(JF五五)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「チョッ言ッてしまおう」と独言(ひとりごと)を言いながら...
二葉亭四迷 「浮雲」
...と例のやうにぶつぶつと口のうちで独言(ひとりご)ちるのであつた...
北條民雄 「青い焔」
...」と辻は考へるやうに独言して...
北條民雄 「道化芝居」
...何時も狂人がにやにや笑つたり独言を呟いたりしてゐる...
北條民雄 「癩院記録」
...「月はある時は東から昇ると見える」女王は独言をいった「ある時は始めから西に見えていることもある...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...どうしても衷心からの動きを制しかねた風で半ば独言のように云った...
宮本百合子 「北へ行く」
...(と次第に独言の様になる)二人で生きて居れんなれば...
三好十郎 「妻恋行」
...色変はる浅茅(あさぢ)を見ても墨染めにやつるる袖(そで)を思ひこそやれこれを独言(ひとりごと)のように言う薫であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何がよかろうのう」なぞとニコニコ独言(ひとりごと)を云いながら...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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