...どこかいいところはないかなあ」幸太郎が独りで上京して以来...
梅崎春生 「狂い凧」
...煮焚きの事でも細君にはやらせないで独りで台所で何かガチャつかせながらやっていた...
寺田寅彦 「イタリア人」
...独りで調子に乗って弁(しゃべ)った...
徳田秋声 「足迹」
...二階から火鉢が独りで落ちる気遣いはない」平次もツイこう乗出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――こいつは人別をみなきゃわかりませんね」八五郎は独りで面白そうにして居るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...独りではやりきれないのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あしかけ三年あまり独りで住んでいた...
山本周五郎 「青べか物語」
...あとはきれいに独りでたいらげて...
山本周五郎 「青べか物語」
...お独りでめしあがってもうまくはございませんでしょう」半三郎は庭を見たままで云った...
山本周五郎 「あだこ」
...秀之進がいなければ市左衛門ただ独りで...
山本周五郎 「新潮記」
...独りで指をくわえているよりしかたがなかったんです」そのうちに万三郎から手紙が来た...
山本周五郎 「風流太平記」
...独りで謡をうたっているのだ...
山本周五郎 「風流太平記」
...こう静かに臥(ふせ)っておりますと何だか独りで旅へ出て呑気(のんき)に温泉にでも入っておるような気が致しますし...
与謝野晶子 「産屋物語」
...屏風囲いのむッとするような酒の香の中に独りで杯をあげていた...
吉川英治 「剣難女難」
...残りの酒を独りで仰飲(あお)ッていたのである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...曠野(こうや)の一軒屋にただ独りで住み...
吉川英治 「宮本武蔵」
...独りでどこかで泣いていたのではあるまいか...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...ピストルや匕首が斯うのといふ話を独りでして降りて行つた...
若山牧水 「木枯紀行」
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