...A 商人達の狡猾なのは論外です...
有島武郎 「私有農場から共産農団へ」
...こんなにまで個人間の自由競争を亢進させてその利をはんでいる狡猾な資本主義もお洒落な都会人に関する限り...
谷譲次 「踊る地平線」
...庭の樹立と遊んでゐる――あの狡猾なまなざしは...
富永太郎 「PANTOMIME」
...なにか狡猾なまた向う見ずな...
豊島与志雄 「秦の出発」
...仕方なしに左に持つた木劍で敵の打撃を防ぎながら神戸はぐる/\と場中をめぐつて居るうちつひに狡猾なる相手は竹刀を奮(ママ)はれた...
長塚節 「撃劍興行」
...狡猾なものだけが野性を発揮して我儘三昧にふるまい...
久生十蘭 「ノア」
...病的なほど自分の利害に狡猾な才能を持つてゐる者がゐるが...
北條民雄 「道化芝居」
...マザロフはとても狡猾な悪人だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...鋭い狡猾な強面(こわおもて)が青ざめた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...目には狡猾な視線があり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...お前は狡猾な古狐だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...狡猾な犯罪者に倣(なら)い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...無理です」狡猾な主任が両肩をすぼめて答えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...結局自分といふ人格は安価なピエロオである以外には何もない狡猾な昆虫のやうな人間である――そんなことを思つて彼は憂鬱になつてゐた...
牧野信一 「渚」
...狡猾な試みであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...油斷のない狡猾な注意を忘れなかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...近所の馬鹿共は狡猾なグレシア人に騙されてしまつた...
マクシム・ゴルキイ Maksim Gorkii 森林太郎訳 「センツアマニ」
...実にその狡猾さというものは」「いや狡猾なのは寧(むし)ろそのあとの振舞」と井上角兵衛が卵焼をのみこんで云った...
山本周五郎 「思い違い物語」
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