...狎戲並に閨房のたくみ汝を救ひ得じ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...蚊のわめく溝際(どぶぎわ)の家で狎(な)れ(した)しんだばかり...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...母は既に父在(いま)せし頃よりわが身の八重といふ妓(ぎ)に狎(な)れそめける事を知り玉ひき...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...涜狎(とっこう)に近い言葉づかいを為し得る奴がどこにいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...馬はわたしに好く狎れてゐたので...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...この辺の諸酋長獅の皮を剥製して馬に示しその貌と臭に狎(な)れて惧るるなからしむと見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...『類聚名物考』二八五に土御門(つちみかど)大臣「君が代は諫めの鼓鳥狎(な)れて...
南方熊楠 「十二支考」
...細楷と行狎(ぎやうかふ)と皆遒美(いうび)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...当時吉原(よしわら)の狎妓(こうぎ)の許に足繁(あししげ)く通って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ついその狎(な)れっこで口が滑りやした...
山本周五郎 「新潮記」
...あまりに狎(な)れ狎れしいのとで...
山本周五郎 「山彦乙女」
...狎(な)れた奴になると...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...利に賢いお方と狎(な)れて...
吉川英治 「私本太平記」
...遊惰の風に狎(な)れようなどという心配は...
吉川英治 「新書太閤記」
...年月長く狎(な)れ過ぎた夫婦を見い...
吉川英治 「新書太閤記」
...まったく泰平の永きに狎(な)れた末期の子孫のことで...
吉川英治 「新書太閤記」
...また優しさに狎(な)れやがると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ゆめ狎(な)れてはならぬ...
吉川英治 「源頼朝」
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