...彼女の心を狂おしいまでに掻(か)き立て...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...ちと物狂おしいようで...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...物狂おしい夢、ほとばしる泉、無尽蔵な希望の宝、笑、歌、不断の陶酔...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一瞬間その顔に浮んだ物狂おしい恐怖の表情を...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...彼はじりじりともの狂おしい想いを堪(た)えた...
原民喜 「冬日記」
...この不安定なもの狂おしい気分は植物園の空気のなかにも閃めいた...
原民喜 「夢と人生」
...雪などの入乱れた狂おしい景色...
久生十蘭 「南極記」
...もの狂おしい振る舞いではないか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...狂おしいように流れている水の様子を眺めてから...
堀辰雄 「幼年時代」
...狂おしい眼つきで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...めちゃくちゃな不釣合いな狂おしい激怒におそわれた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...狂おしい昂奮(こうふん)が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何も物狂おしい渦巻なんぞをさせなくても好いのだから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...詩が最も美しいのはその狂おしい乱れた事柄を歌う時である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この自分の作品に対して狂おしい恋に身を焦しましたので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのもっとも狂おしい・そしてわたしのもっとも好む・夢想を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...殆んどもの狂おしいようなおうたの誘いに抗しきれず...
山本周五郎 「薊」
...どうしてよいのやら分らぬことが狂おしい...
吉川英治 「私本太平記」
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