...懇(ねんごろ)に省作をすかして不義の罪を犯すような事はせない...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...そして彼らいよいよ来り見ればあまりに陰惨(いんさん)なる有様よ! あまりに大なる変化よ! 町の外に逐(お)われて乞食の如く坐し悪腫全身を犯すその惨状よ! 疑うヨブあるいは隠れたる大罪を犯してこの禍(わざわい)を受けしにあらざるか...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...その結果は知(し)らず識(し)らず恐ろしき罪をも犯すに至るのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...普段おとなしい子こそ思いつめた時にかえって残酷のおそろしい罪を犯す...
太宰治 「新釈諸国噺」
...」「法を犯すことになっても?」「構わん...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...九月十八日、官、三人の罪を裁して曰く、「意(こころ)は国のためにすと曰(い)うといえども、実に重禁を犯す、罪恕(ゆる)すべからず」と...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...しばしば重典を犯す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...又は之を或る程度だけ犯すことを許される...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...余りに彼の領地を犯すものであった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...始終何か食べるのを罪を犯すやうに感じてゐたのに...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...何人(なんぴと)をも一歩もこの境を犯すことのないようにしてあることでもわかります...
中里介山 「大菩薩峠」
...森厳(しんごん)にして犯すべからざるものがあるのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかも一旦(たん)事あるときは犯すべからざる力を備えた人を真の武士といっている...
新渡戸稲造 「自警録」
...之から犯すような大きな不幸は起らなかったであろうが...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...いとも畏(おそ)るべき神の無限の慈悲の及ばない彼方(かなた)へ置く――もしそういうことがありうるなら――ほどにも危うくするような極悪罪を犯すのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...犯すにおいては重きとがめこれ有ると思いませい...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...まれに大きい不正を犯すよりは重大である...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...上を犯すことを好まずして乱を作(な)すことを好むものは...
和辻哲郎 「孔子」
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