...流れを下(お)りて来る川舟に犢鼻褌(ふんどし)一つで元気に棹(さお)をさしてるのが眉山で...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...よく犢(こうし)を食べさせられるにも...
谷譲次 「踊る地平線」
...かつ城に向かって黄犢(こうとく)を売るを免る...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...気取った犢皮(こうしがわ)の靴を特製の英国靴墨で鏡のように磨きあげるのが好きであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...余義理と犢鼻褌を欠いて既に平然たり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...然れどもメリヤスの肌着に至つては犢鼻褌(ふんどし)も同様にて...
永井荷風 「洋服論」
...犢鼻褌(ふんどし)の三つまで捜(さぐ)っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...パムキンポタアジュ、犢のカツレツ、アスパラガス・ハム...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...犢鼻褌の類(たぐい)を捨つるは厄年の男女その厄を脱ぎ落すの意とかや...
正岡子規 「墨汁一滴」
...その辺の大都フェスの諺に口ばかり剛情な怯者を詈(ののし)って汝はアグラの獅ほど勇なり犢(こうし)にさえ尾を啖(く)わるべしというとある...
南方熊楠 「十二支考」
...それ羔(こう)犢(とく)角なきに衝(つ)く真似し歯もなき蝮子が咬まんとするは角あり牙ある親の性を伝えたに相違ないが...
南方熊楠 「十二支考」
...更に犢子の前に火を燃して呪するとその火蜂と化(な)って蛇穴に入った黒蛇蜂に螫され痛みに堪えず...
南方熊楠 「十二支考」
...この頃は犢の生活も私に対してフランクになって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おそらく犢の生涯に初めての挨拶ではないかしら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...勿論その部分はあっても質の悪い犢ではその肉が生長していません...
村井弦斎 「食道楽」
...別に犢(こうし)の肉を裏漉(うらご)しにして鑵詰(かんづめ)の雁の肝の裏漉しにしたのを交ぜてそれを羊の肉へ蒲鉾形(かまぼこなり)に塗りつけて先ずメリケン粉をつけて玉子の黄身へくるんで...
村井弦斎 「食道楽」
...下等の犢にはなし...
村井弦斎 「食道楽」
...海の犢(こうし)...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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