...又特異なる愛情の實例を示された...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...こんな生活にその天授の特異な力を踏みしだかれて...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...解つてもくれますからそれでどんなに助かるかしれませんけれども或る特異な事になると一向男の興味が向かないことがよくあります...
伊藤野枝 「私信」
...その特異な作風が...
太宰治 「火の鳥」
...眼玉の出た神経的な特異な眼に記憶があった...
田中貢太郎 「変災序記」
...歴史は特異なる民族生活の発展を...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...すがすがしいくらいに特異な事件です...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...」「捜査結果はいかばかりで?」「この犯罪が実に特異なものであると確信を...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「ライギット・パズル」
...自分が特異な存在であることを感じました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...きわめて特異な表現である...
野村胡堂 「楽聖物語」
...しかしピアノの詩人ショパンの特色は協奏曲に一脈の特異な生命を吹込んで...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そうした特異な部落を称して...
萩原朔太郎 「猫町」
...僕がいままで君の注意をひいた点――あの特異な声と...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...後年の彼の特異なる趣味を培(つちか)つたものといへよう...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...「馬車」は横光利一さんのもつとも特異な作品の一つである...
堀辰雄 「「馬車」」
...そうしてその少女の屍体(したい)を眼の前に横たえながら、冷静な態度で紙を拡げて写生をしていた……という、非常に特異な、不可思議な事実が曝露されまして、大評判になってからの事で御座います……が……同時に、その青年の属する一家の血統を、そんなにまで悲惨な状態に陥れてしまったのが、何の目的であったかという事実とその犯人が何人(なんぴと)であるかという、この二つの根本問題だけは、今日までも依然として不明のままになっているという……どこまで奇怪、深刻を極めているか判然(わか)らない事件で御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...寫樂がよく描くあの特異な鼻...
吉川英治 「折々の記」
...実際はすべてが全然特異なのである...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
便利!手書き漢字入力検索