...たゞ此の本の特異な点は...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...特異なる民族生活の特異なる事実であり...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...断えず動いている生活は一刻ごとにそれぞれの特異な姿をもち特異なはたらきをするので...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...ジャーナリズムの一つの特異な相が発達して来るのである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...また特有な音色をもった三味線や尺八の音の特異な因子を研究するのはずいぶん興味のある事に相違ない...
寺田寅彦 「蓄音機」
...それからまたそういう圧縮が可能となるための基礎条件として日本人のような特異な自然観が必要であること...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...渋柿)四 連句の心理と夢の心理連句の付け合いに関する心理的過程には普通文学における創作心理に比べてよほど特異なものがあるであろう...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...著しく特異な色彩をもっている...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...晩秋のうそ寒い川風の中をトボトボと辿り行くであらう寂しい葬送行進曲! それが明治文學史にあれほど特異な存在を刻みつけた文人の人生への告別だつたのだ...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...ランドリュの声も特異なものであった...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...こういった特異な風土のせいなのだと...
久生十蘭 「南極記」
...一家の中でつぎつぎに黄疸にかかる特異な体質がある...
久生十蘭 「肌色の月」
...彼の歴史小説中に一種特異な分野をなしてゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...「馬車」は横光利一さんのもつとも特異な作品の一つである...
堀辰雄 「「馬車」」
...セガンティニのような特異な絵はやはり注意して見ていたものと見える...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...そこにはもういろいろな異なった判断見方を必要とするいかなる特異な事情も絶対になくなるというようなことには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...源氏物語的な特異な逸楽(いつらく)を幾世紀となくつづけ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...普通の通貨理論が何らの説明を与えない最も特異な事実があるわけである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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