...又特異なる愛情の實例を示された...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...きわめて特異な一例である...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...写実派の白亭の門人だけに堅実な写実的画風を以てむしろ特異な新人として認められていた...
大阪圭吉 「闖入者」
...その特異な作風が...
太宰治 「火の鳥」
...このような特異の現象の生ずるにはそれだけの特異な理由がなければならない...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...私の友人である兄は特異な地位を占めてゐたけれど...
徳田秋聲 「和解」
...即ち解析幾何学の対象は数体系によっては尽すことの出来ない特異なものを含んでいることは否定出来ないこととなる...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...一般のインテリゲンチャに対して学生層が有っているこうした特異な点が...
戸坂潤 「技術の哲学」
...自分が特異な存在であることを感じました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...一家の中でつぎつぎに黄疸にかかる特異な体質がある...
久生十蘭 「肌色の月」
...ある時のある所に対しては何らかの特異な原因があって...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...「馬車」は横光利一さんのもつとも特異な作品の一つである...
堀辰雄 「「馬車」」
...もしそれ「お直し」に至っては最後近くあの特異な生活の夫婦の愛情に高潮するあたり...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...それは虎にも獅子にも具わっていない特異なる残忍性の発露である...
松永延造 「職工と微笑」
...彼の用ゐた特異なる方法が「分析の方法」であつたことを云つてゐる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...べつの一人の女が或る特異な...
室生犀星 「陶古の女人」
...「彼はあらゆる点においてきわめて異常極端な当時の帝王たちの生涯を・わけても彼らの残忍性がその臣下の間に生ぜしめた幾多の特異な行為を・特に記録させられたのであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...横浜文化のそういう特異な面もちょっと嗅ぎえたし...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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