...父も母もはなはだ特徴のない平凡な人間です...
芥川龍之介 「文学好きの家庭から」
...すこし骨ばってはいるがそこらにザラに転がっているような至極特徴のない顔をしていた...
海野十三 「深夜の市長」
...至って特徴のない好男子の池谷与之助の顔に心の中で唾をはいていた...
海野十三 「蠅男」
...ありふれて特徴のない犯罪が...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...特徴のない凡俗さとでもいうような醜さだった...
豊島与志雄 「叔父」
...特徴のない平野に互い違いに広がっていました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...特徴のないだけ、平凡であるだけ、激しい讃美の情に責めつけられないだけ、これ等の眺望は却て一層の慰安と親愛とを催させる...
永井荷風 「畦道」
...特徴のないしかも乱雑な人家つづきの街が突然尽きて...
永井荷風 「霊廟」
...余り特徴のない大谷君の面だから面の印象は甚だ乏しかったが縞(しま)の羽織のようなじみな身なりをしていた...
中里介山 「生前身後の事」
...「長官が食堂で待っていられますから」どこといって特徴のない...
久生十蘭 「ノア」
...オードヴルには、アメリカ的影響は無かったが、特徴のない、平凡なもの...
古川緑波 「富士屋ホテル」
...南側は特徴のない地味な木を二本植えて隠してあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...一望同様式でこれという特徴のない場合もあり得る...
柳田國男 「地名の研究」
...中肉中背のどこといって特徴のない...
山本周五郎 「季節のない街」
...どこにも特徴のない平凡な顔だちであるが...
山本周五郎 「花も刀も」
...特徴のない、ぼんやりした姿ではないんでしょう...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...最も特徴のない平凡な顔でも決して他と同一ではない...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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