...物静かな薄暗をつくっていた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...物静かなる死の如く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...物静かな半面に多分の神経質がひそんでいるのが一と目で看守(かんしゅ)せられた...
海野十三 「階段」
...二人の男が物静かな会話をつづけていたそれを聞くともなしに...
海野十三 「火葬国風景」
...このような物静かな生活に接しては...
太宰治 「狂言の神」
...田舎で物静かな一日も悪くない...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...物静かな水音をたてながら...
豊島与志雄 「画舫」
...須賀さん御夫婦も物静かなやさしいひとらしく...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...いかにも物静かな...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...物静かな調子ながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物腰は女みてえで妙に物静かなくせ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物静かなひとたちばかりで...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...この人の好い単純な老人には私はそんな瞬間にもふだんの物静かな奥様にしか見えていなかったろう...
堀辰雄 「菜穂子」
...この爺やにはやっぱり私と同じような物静かな娘に見えていたのだったろう...
堀辰雄 「楡の家」
...昔の合戦(いくさ)はあんなだったんでござんしょうなあ」白足袋の似合いそうな町家の旦那衆らしい物静かな中年の男が...
正岡容 「寄席」
...告白に誘う物静かな気持の時に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...フランスふうのフロックコオトを着た例の小柄な物静かな支配人に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...私は諸口さんの忍び笑いの意味がハッキリわかると一緒に、この物静かな、何気ないような肺病娘にも、マダム丘子と似た血潮の流れているのを知って、フトいやあな気持になった...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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