...或時は故郷を忍ぶたつきありと物静かなる郊外に住みつる事もありき...
石川啄木 「閑天地」
...物静かなる死の如く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...物静かな京都の街なかでもこんな風にお前はお前...
上村松園 「中支遊記」
...一種物静かな説明口調があり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...物静かな宵のことで...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...物静かな細い声が出る口から...
豊島与志雄 「田舎者」
...或は北京人が物静かな故であろうか...
豊島与志雄 「北支点描」
...そこにはいとも物静かな...
橋本五郎 「地図にない街」
...善良で物静かな人物だったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...靴の下で軋(きし)む凍(い)てた雪の音が半露里もさきまで聞えるほど物静かな夜である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...実際彼女は物静かな子で...
北條民雄 「鬼神」
...私は父と共に或物静かな家に移った...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...私たちでできることならよろこんでさしてもらいましょう」物静かな旦那は静かに身体を浮かせるように湯槽のへりのほうへ移ってゆきながら...
正岡容 「寄席」
...限りなく物静かな淑やかなものごしで立ち上って...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...フランスふうのフロックコオトを着た例の小柄な物静かな支配人に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...それを再び物静かな...
柳田国男 「木綿以前の事」
...一種特別なみいらに似た物静かな構えだった...
横光利一 「旅愁」
...蘆の嫩芽の微風にそよいでいる物静かな沼の光りに...
横光利一 「旅愁」
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