...そこに行くとあまり融通のきかない監督では物足らない風で...
有島武郎 「親子」
...それが何か物足らないのだけれども...
有島武郎 「星座」
...甲田は一日物足らない気持で過して了ふ...
石川啄木 「葉書」
...物足らないようでかえってゆかしい...
伊藤左千夫 「廃める」
...死なれて急に何となく物足らないような心地になり...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...物足らないと同時に気安にも感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...散歩したが物足らないので...
種田山頭火 「其中日記」
...それでは何うしても物足らないやうに見える...
田山録弥 「静かな日」
...これは昔から幾多の大聖が皆な言つてゐることであつて、終局はそれに相違ないのかも知れないが、まだそれに達しないものがそれを言ふのは、所謂形式に捉へられたもので、本当の生活といふ意味から言ふと、甚だ物足らない...
田山録弥 「スケツチ」
...自然何か物足らない節(ふし)があるように見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...内容に立入ると物足らないこと夥(おびただ)しい――と白雲はようやくそれに気がつきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...と云って聞かなければ何だか物足らない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...どうしてもそれだけでは物足らない言葉であった...
夏目漱石 「明暗」
...少し物足らない心持で...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...源氏的な訴へ方だけではまだ物足らないのぢやないか...
吉川英治 「折々の記」
...まだ物足らない顔していた...
吉川英治 「三国志」
...物足らない人と見られて...
吉川英治 「私本太平記」
...何となく物足らない気がしたのであろう...
吉川英治 「平の将門」
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