...たまたま芭蕉の天才を物語るものではないであらうか? ゲエテは詩作をしてゐる時には Daemon に憑(つ)かれてゐると云つた...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...(と記憶のいい老婦人の一人が私に物語るのであつた...
アポリネエル Guillaume Apollinaire 堀辰雄訳 「青い眼」
...時には地圖まで出して日本の社會状勢の變遷などを物語ることもあつた...
石川三四郎 「浪」
...仏教の世界観を物語る「三科(が)の法門」すなわち「蘊」「処」「界」の三種の方面から...
高神覚昇 「般若心経講義」
...その「オネエギン」を物語るにあたり...
太宰治 「春の盗賊」
...それに自分は発端から克明に物語る田舎者のような話し方は至極不得手だ...
辻潤 「ふもれすく」
...その視覚に応じて反射的に行われる羽翼の筋肉の機制の敏活を物語るものである...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...資本主義が一夜々々を過ごすために物語るアラビヤンナイトだったのだから...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...物語る白髪(しらが)の嫗(をうな)にさも肖(に)てる...
中原中也 「山羊の歌」
...今朝有明荘六人の住人が全部明石署へ便宜拘束された次第を物語る...
久生十蘭 「魔都」
...そして生活資料の限界を極めて緊密に圧迫している人口の圧迫を物語る記述に満ちているのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...婦人の作品で物語る女性史の中へくりこまれます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼に逢って物語ることによって...
室生犀星 「花桐」
...こういう手先の仕事において自分がいかに緻密な工夫をこらしたかを物語る時ほど...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...パリーを私に最もよく物語るのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...大方(おおかた)の衆(しゅう)に惨劇のしだいを物語るのである――「ほんとに...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...有名なアメリカの作家ブレット・ハートの物語るところによると...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...航海の技術の急速な進歩を物語るものと云ってよい...
和辻哲郎 「鎖国」
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