...いと歎息しながら一条の物語りを続けたり...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...くわしく物語りました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...恋愛を物語りながら...
太宰治 「鴎」
...そこへ登ってから帰って来ての物語りで...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...英雄の物語りが詩的表現を取ることが出来る...
戸坂潤 「読書法」
...さも嬉しそうに物語りだした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...此屋の主(あるじ)と夜もすがら物語りせしうち...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひそひそと物語りをはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...季麿秀才(すえまろしゅうさい)を前に置いて物語りをしておりましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...……御常の物語りは健三の予期に反してむしろ平静であった...
夏目漱石 「道草」
...その物語りめく美姫(びき)の情炎に...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...静心夜が更けて遠くで鷄が鳴いてゐる明日はこれでお米を買ひませう私は蜜柑箱の机の上で匂ひやかな子供の物語りを書いたのですもしこれがお金になつたならば私の空想は夜更けの白々した電気に消へてしまふのです私は疲れて指を折つて見ました二日も御飯を食べないのでとても寒くてホラ私の胃袋は鐘のやうにゴオンゴオンと鳴つてゐます...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...これは従来の横綱伝に屡々掲げられた有名の物語りであるが...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...安永五年板、永井堂亀友(きゆう)の『世間仲人気質』一に「僕もと京師(けいし)の産、先年他国へ参り夜とともに身の上咄(ばな)しを致せしが、物語りの続きに、その時は私も、ちゃっちゃむちゃくでござりました、といいたれば、他国人が大いに笑いちゃっちゃむちゃくとは何の事じゃ、そのような詞が京にもあるか、ただしは亀友の一作か、これは可笑(おか)しい、これは珍しやと申して一同一座の興を催しましたが、その国でそれからこの俗言が流行(はや)りますと年始状の尚々書(なおなおが)きに申して上せましたくらい、さて当年で四十九年以前、三月上旬の頃兵庫浦で目の内五尺八寸という鯛がとれて大阪のざこ場(ば)へ出した時、問屋の若い者きおい仲間人これを求め、六人掛かりで料理せしが、中に一人この大鯛のあらの料理を受け取り、頭を切りこなす時、魚のえらを離しさまに手の小指を少し怪我(けが)しけるが痛みは苦にせねど何がな口合(くちあい)がいいたさに南無三(なむさん)、手を鯛のえらでいわしたア痛い、これはえらいたい、さてもえらい鯛じゃといったが、この鯛の大きな評判に連れてこの口合がざこ場中になり、それから大きな物さえ見るとこれはえらい、さてもえらい物じゃといい出して大阪中の噂になり、後(のち)日本国で今はえらいという俗言が一つ出来(しゅったい)せし由、しかれば古き喩えはいずれも故実のある事、今様の俗言も何なりと拠(よりどころ)のある事ならん云々」と見える...
南方熊楠 「十二支考」
...僅(わず)かに貧しい細毛が所どころ昔の激烈な争いを物語りながら枯れかかって生(は)えていた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...以後の物語りで二人とも持ちきった...
吉川英治 「私本太平記」
...旅物語りの興ともしたであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...烏帽子師(えぼしし)の国助の家に入りびたっている始末なのでほとほと持て余しているところなので――と彼は長物語りの末に...
吉川英治 「親鸞」
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