...他意のない素直できっぱりした物言いを紳士的に品よく行う...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...物言いたげに見えるが...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...あの物言いたげな口元も...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...中形の浴衣に糸巻崩(いとまきくず)し昼夜帯(ちゅうやおび)の引掛(ひっかけ)という様子なり物言いなり仲町(なかちょう)の妓(はおり)と思う人はあるかも知れぬが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...残らず始末を致して参りましたはずでございますが、もしや、一品二品、取残しがございましても、あんな際の時でございますから、ごかんべんが願いたいので……ともかくも、石巻の田代屋というのをたずねてお越しになって、駒井の殿様のお着きをお待ち下さいませ」態度のいけ図々しいのに反して、その取りしきりぶりと、物言いとは、行届ききったもののようですから、白雲がいよいよ手がつけられない気持がしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...物言い度気(たげ)に十次郎の顔を差し覗いて居ります...
野村胡堂 「踊る美人像」
...よく見てやってくんな」友次郎の妙に絡んだ物言いが癪(しゃく)に障らないではありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...舞台には、二人の美女の外に、麻裃(あさがみしも)を着た口上言いが一人、月代(さかやき)と鼻の下に青々と絵の具を塗って、尻下がりの丸い眉を描いておりますが、顔立は立派な方で、身のこなし、物言い、妙に職業的な軽捷(けいしょう)なところがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物言いの確りした人物です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...警告されていないとは言わないでください」カー夫人が慎重な物言いに降参した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...八の女毎度馴々(なれなれ)しく物言い懸ける...
南方熊楠 「十二支考」
...小楊枝(こようじ)の先でつつくような(原文イタリア語)ややこしい物言いをしたりするのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...座頭イタコの物言いや山家人の酔態...
柳田国男 「雪国の春」
...物言い挙動に注意をする人であった...
柳田国男 「雪国の春」
...そうして少しは他国者の物言いを笑っているらしくもあり...
柳田国男 「雪国の春」
...皺(しわ)の深い唇(くち)のまわりに、ばらっと、針のような無精髯(ぶしょうひげ)の伸びているその老人の顔と、物言い振りを、それまでじっと傍観していた性善坊は、その時始めて口をひらいて、「待て...
吉川英治 「親鸞」
...そこには卒直な物言いの人の知らないような...
和辻哲郎 「藤村の個性」
...しかし物言いさがなき世間の口に好色の人として名高い「光源氏」については...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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