...あっしはこれでごく物覚えがいい方ですからね」「へんだわねえ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...物覚えの良(い)いので聞えた人であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...無造作に語り出す老鶴の物覚えのたしかさと器量の大きさは...
薄田泣菫 「独楽園」
...手前たちゃ物の弁(わきめ)えもなけりゃ物覚えも悪いと来てるんだからな...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...みんなの耳にジャズ・バンドが未(いま)だに響いているらしく、誰か一人が或(あ)るメロディーを唄(うた)い出すと、男も女も直(す)ぐその節に和して行きましたが、歌を知らない私には、彼等の器用さと、物覚えのよさと、その若々しい晴れやかな声とが、ただ妬(ねた)ましく感ぜられるばかりでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...物覚えのいいのは母親似でございまして...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...だんだん物覚えが悪くなるから気をつけて下さい...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「己は元来物覚えの悪い性分だから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...恰も物覚えの悪い役者が...
牧野信一 「歌へる日まで」
...非常に物覚えのよい人で一度見聞きしたことは終生忘れなかった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...あなたの物覚えのよいのをフーと云って話していたことがありますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...特にこの間内は物覚えが悪かったから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしの物覚えのわるいことを咎めるその言葉でもって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの児は物覚えがよいなどとほめられたのに安心して...
柳田国男 「故郷七十年」
...物覚えのよい人同士...
柳田国男 「雪国の春」
...あんまり物覚えの良いというほうではねえだ...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...物覚えのいいところは妾にソックリだ……なぞと極めて細かいところまで微妙に取合せて行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...物覚えものろかった...
吉川英治 「私本太平記」
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