...適当な後任を物色する余裕がなかったからの窮策(きゅうさく)であろう...
芥川龍之介 「毛利先生」
...その手巾(ハンケチ)の閃きに応ずべき相手を物色するのに忙しかった...
芥川龍之介 「路上」
...「忘れたら思ひ出すまでそこに立つて居れ!」と云つて高村軍曹は眼をきよろ/\させて其処にかしこまつて腰掛けてゐる初年兵たちを物色する...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...ぶらりぶらりと客を装いながら洋酒売場を物色するうちに...
海野十三 「暗号数字」
...田舎者(いなかもの)が国へのみやげ物を物色するには最も便利な設備であった...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...ただ L = 0 すなわちSKの面内に座する著名の大家を物色する事が困難である...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...なおそこにゴロゴロしている芸人どもを物色すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...この広大な屋敷のうちを物色することによって...
中里介山 「大菩薩峠」
...己の師と頼むべき人物を物色するに...
中島敦 「名人傳」
...己(おのれ)の師と頼(たの)むべき人物を物色するに...
中島敦 「名人伝」
...五月雨(さみだれ)雲の間に見え隠れする白馬連峯を物色するうち...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...一人残らず物色する気で立った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彼は群衆のうちにあって直(すぐ)そういう人を物色する事の出来る眼を有っていた...
夏目漱石 「道草」
...帽も衣装(いしょう)もはっきり物色する事ができた...
夏目漱石 「門」
...平次は別段その中から人の顔を物色するでもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...行きやすい隣の島を物色することは...
柳田国男 「海上の道」
...また次の客を物色する...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...幕吏の頻りに之を物色するあり...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
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