...新らし物好きの椿岳は早速買込んで神田今川橋の或る貸席(かしせき)で西洋音楽機械展覧会を開いた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...いくら物好きでも...
海野十三 「火星探険」
...美濃の山中で物好きに野宿などをし...
高浜虚子 「子規居士と余」
...惰力の為めに面白くもない懶惰(らんだ)な生活を、毎日々々繰り返して居るのが、堪えられなくなって、全然旧套(きゅうとう)を擺脱(はいだつ)した、物好きな、アーティフィシャルな、Mode of life を見出(みいだ)して見たかったのである...
谷崎潤一郎 「秘密」
...それがその後の長い年月の間にただ僅少(きんしょう)な物好きな学者たちの手で幾度となく繰り返され...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...金杉(かなすぎ)あたりから聞き伝えた物好き連が...
中里介山 「大菩薩峠」
...当時の江戸っ子の物好きなところでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...死骸の下に煙草入をねじ込むような物好きな野郎はあるめえから」ガラッ八はまた尖(とが)った口を入れます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多分物好きな大名方の買物で御座いませう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それとも大名のお姫樣のうんと物好きなのかな」斯(か)う言つた調子で何時も大事な話を進める親分子分だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物好きだと云つたが...
林芙美子 「浮雲」
...僕は物好きにもその原書を買ひ込んで...
堀辰雄 「本のこと」
...あんたも物好きな人ですなあ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...物好きな世間がそれに釣られる心持を...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...美しい物好きな若い女房たちなどは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...龍子の物好きを訝かった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...物好きな閑人(ひまじん)は一人でも多くの地名を附けんと試みるものである...
柳田國男 「地名の研究」
...よほど物好きな好人物か...
横光利一 「欧洲紀行」
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