...人は漸く其の動物の本性を暴露するを憚り...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...墓詣(はかまうで)過し世の蟲ばみし物の本ふと読むまゝになつかしく作者のこともおもはれてふけ行く秋の昼さがりその墳墓(おくつき)をたづぬるに場末の町のいくまがり小家つゞきの道のはて子供のさわぐ浄土寺苔と落葉に埋れてかけし地蔵ともろともにはかなく残る石ひとつ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...わたくしは何事によらず物の本性(ほんせい)を傷(きずつ)けることを悲しむ傾があるから...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...それは社会というものが動物の本能的集団と異なり...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...物の本などが机の上に積んであるのも哀れです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物の本を讀み返したり蟻(あり)の行列を眺めたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物の本を読み返したり蟻(あり)の行列を眺めたり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...君の人物の本質には...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...何時だつたか物の本で...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...従て日本では役立つ有用植物の本が寥々である...
牧野富太郎 「植物記」
...ギリシアの哲学者にとって事物の本質を意味したが...
三木清 「科学批判の課題」
...けだし事物の本質を明らかにして思想を発展せしめることがかく叫ぶ者の目的でなく...
三木清 「危機における理論的意識」
...事物の由来は事物の本質に対して単に偶然的な事柄ではなく...
三木清 「消息一通」
...なるほど我々が物の本体を知っているかどうかは...
三木清 「哲学入門」
...悲哀は物の本性より来るにあらずして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...昔気質(かたぎ)の頑固一徹とよく物の本やお話にあります...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...氏の如き事物の本心をこれ捜らんとした時代の人として...
横光利一 「絶望を与へたる者」
...萌(も)え出(いず)る植物の本能のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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