...物すごい叫び声を立てながら...
有島武郎 「或る女」
...のたうち回ってうめき叫ぶその物すごい気配(けはい)はもう迫っていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...高原特有の物すごい雷鳴があり...
石川欣一 「可愛い山」
...森の住人からわたしの聞いたことのある最も荒々しく物すごい声で一定の間隔で鵞鳥に応答した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...滑稽(こっけい)なようで物すごいような...
寺田寅彦 「自由画稿」
...そのあとで岩のくずれ落ちるような物すごい物音がしばらく持続して鳴り響くのを聞いたそうである...
寺田寅彦 「小爆発二件」
...狭蠅(さばえ)なす皆涌(わ)き」は火山鳴動の物すごい心持ちの形容にふさわしい...
寺田寅彦 「神話と地球物理学」
...そのような平和な景色のかたわらには切り立った懸崖が物すごいような地層のしわを露出してにらんでいたりする...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...むしろ恐ろしいような物すごいような気がするばかりで...
寺田寅彦 「笑い」
...それをこちらから遠眼鏡で見ると面中(かおじゅう)がきずだらけで有馬だの鍋島だのの猫騒動のヒーローを思い出させるような物すごい形相(ぎょうそう)になっている...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...物すごい集団的な喚声(かんせい)が...
中村地平 「霧の蕃社」
...むしろ物すごい感じがする...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...物すごい景色になったということであります...
柳田國男 「日本の伝説」
...前にも増した暗黒を作って行く物すごい光景を...
夢野久作 「オンチ」
...物すごい出来事の記憶がアリアリと浮かみ現われ初めた……と見るうちに...
夢野久作 「一足お先に」
...ドレちょっと一パイ水でも呑んで来ようか」と云ううちに立上った和尚の物すごい眼尻に引かえて...
夢野久作 「名娼満月」
...一日は物すごい木枯(こがらし)であつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...何となく物すごい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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