...旦那の仰しやる通り日本のやうな猶(ま)だ男女七歳にして席を同ふせざる封建道徳の遺習が牢乎(らうこ)として抜くべからざる国で...
内田魯庵 「犬物語」
...牢乎(ろうこ)として抜くべからざる多年の根強い根柢があったのだ...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...しかれども牢乎(ろうこ)として抜きがたき要求は...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...牢乎(ろうこ)として抜くべからざるものであるから...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...牢乎として抜くべからざる勢力のあつた硯友社が根柢からくつがへされて行つたのは...
田山録弥 「明治文学の概観」
...牢乎(ろうこ)として抜くべからず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...一つの信念が牢乎(ろうこ)として根を張っており...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...という信念を米友に持たせることに於ては牢乎(ろうこ)として動かすべからざるものがあったのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...斯(こ)うした実証を伴う偏見ほど牢乎(ろうこ)たるものはない...
中島敦 「南島譚」
...その妻が女学校で行灯袴(あんどんばかま)を穿(は)いて牢乎(ろうこ)たる個性を鍛(きた)え上げて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この風の牢乎(ろうこ)として抜き難かったことを知ることが出来よう...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その学説については牢乎(ろうこ)たる確信を持っておった事は明らかであるから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その鬼神も端倪(たんげい)すべからざる痛快的逸話の中にも牢乎(ろうこ)として動かすべからざる翁一流の信念...
夢野久作 「近世快人伝」
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