...台所の隅の蚫貝(あはびがひ)の前に大きい牡の三毛猫が一匹静かに香箱(かうばこ)をつくつてゐた...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...美事(みごと)な牡馬(めうま)でございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...女学校の三年生で三段の腕を持つ籌賀(ちゅうが)明子さんなどの婦人客が一座の中に牡丹(ぼたん)の花のように咲いていました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...波あらき牡鹿半島の一角をめぐれば...
大町桂月 「金華山」
...牡丹花(ぼたんか)の雨なやましく晴れんとす涼しさは下品(げぼん)下生(げしょう)の仏かな五月三日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...檀家(だんか)から貰った牡丹餅(ぼたもち)や饅頭(まんじゅう)がウンとあって本尊様と俺とではとても食いきれねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが普通は牡丹雪となる...
中谷宇吉郎 「粉雪」
...「蝶々牡丹のお京」などと呼ばれて...
火野葦平 「花と龍」
...それは髪にかざした牡丹が火になりそれが海に落ちて海が燃える...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いろいろ牡丹屋のためにも...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...有名な小説家の森さんといふ人から牡丹屋に宛てて爲替を送つてよこし...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...目が醒めたら牡丹桜の散る吉原のチャチな妓楼で眠っていた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...すなわち牡具(ぼぐ)を明礬(みょうばん)で煮固めて防腐し乾したのを売るを別段不思議と思わず...
南方熊楠 「十二支考」
...牡猿この払子(ほっす)をこう持って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...牡牛にむかってさけびました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...ついに「牡丹餅(ぼたもち)」という綽名(あだな)が付いたのもみよのおかげである...
山本周五郎 「はたし状」
...特に刺青に関係した事となると牡蠣(かき)のように口を噤(つぐ)んでしまう...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...牡丹(ぼたん)畑の霜よけにかくれて...
吉川英治 「江戸三国志」
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