...(十一月二十八日)或る夕方夕方小供を連れて牛屋へ牛を見に行つたもう一匹も居なかつた...
千家元麿 「自分は見た」
...商売は非常に繁昌し子孫代々名無しの牛屋で通っている...
寺田寅彦 「話の種」
...和歌山県西牟婁(むろ)郡北富田(とんだ)村庄川に牛屋谷という滝がある...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...その曲り角にはその頃あった牛屋(ぎゅうや)の傍(そば)に...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...従って酔中の行動に就いては覚醒後全然記憶の無い場合が往々有ったのであります――益々好色的な気分に成って未だ当(あて)の定らない裡に最早や其の牛屋に坐って居る事に怺(こら)えられなく成り...
西尾正 「陳情書」
...カフエーだの、牛屋だの、めんどくさい事よりも、いっそ屋台でも出しておでん屋でもしようかと思う...
林芙美子 「新版 放浪記」
...細君は牛屋(ぎゅうや)の女中だそうだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...浅草の牛屋の女中の口が一番私にはむいている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...明日から牛屋の女中だなんて悲しい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...加能氏が牛屋(ぎゅうや)の下足番(げそくばん)をされたと云うのを何かで読んでいたので...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...カフェーだの牛屋だのめんどくさい事より...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...幸いその牛屋は河岸端(かしばた)であるから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...まだまだ東京中の牛屋を語って行けば...
古川緑波 「牛鍋からすき焼へ」
...つい此間まで茅場町の牛屋の女中と好い仲だつたんだつてさ...
牧野信一 「小川の流れ」
...そこらの牛屋で、東雲(しののめ)のストライキを怒鳴りちらして、女義太夫(たれぎだ)の尻でも追っ駆け廻している書生さんたちには、頼まれてもこの辛抱はできまい...
正岡容 「寄席」
...今御靈(ごりやう)さんの裏手の牛屋(ぎうや)にゐるんですよ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...牛屋の主人の顏役といふのが仲に立つた以上...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...牛屋へ牛をつないで...
吉川英治 「三国志」
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