...平原の一面たる山々の濃淡いろいろなる緑を染め出したる、おそろしき水牛、テヱエルの黄なる流、これを溯(さかのぼ)る舟、岸邊を牽かるゝ軛(くびき)負(お)ひたる牧牛、皆目新しきものゝみなりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...牛もまたそれに和してモーとないた...
池田亀鑑 「忘られぬお国言葉」
...牛や馬や犬や猫や...
海野十三 「火星兵団」
...春木、牛丸の二少年は、ぎょっとしたような顔を見合せた...
海野十三 「少年探偵長」
...嘗(かつ)て高山樗牛(ちょぎゅう)は菅公論(かんこうろん)を著わして...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...何故(なぜ)牛馬の働(はたらき)までせねばならぬ乎...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...紅葉(こうよう)露伴(ろはん)樗牛(ちょぎゅう)逍遥(しょうよう)の諸家初めより一家の見識気品を持して文壇に臨(のぞ)みたり...
永井荷風 「小説作法」
...それは屹度牛に田を掻かせて居るのだ...
長塚節 「壹岐國勝本にて」
...そこらに牛の肋骨(あばらぼね)が五...
長谷川時雨 「春宵戲語」
...やっぱり牛は牛、馬は馬、たいそういいところ見せてくれたが、大根(おおね)はこいつも上方の落語家だったか...
正岡容 「寄席」
...牛馬のない地方が...
南方熊楠 「十二支考」
...「黄金の仔牛」という諷刺小説がゴーゴリの風下にたってちっ共新しくなかったように...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...牛蒡(ごぼう)の砂糖漬なんぞは皆(み)んな小田原で買ったのだし...
村井弦斎 「食道楽」
...その汗牛充棟ただならざる中にいくらでもある...
森鴎外 「訳本ファウストについて」
...中には二千五六百天地(我が二千町歩)と共に牛馬六十頭...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...暗闇(くらやみ)から牛をひきだしたという諺(ことわざ)どおり蛾次郎のうろたえよう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...漬物屋の牛児へ向って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...なおもかかってくる牛飼や家人(けにん)たちを...
吉川英治 「親鸞」
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