...紙の片面にしか印刷されていない...
...彼女は片面の愛情しか与えてくれなかった...
...このコインは片面が裏返っている...
...彼は意図的に片面の情報だけを伝えた...
...この鏡は片面が拡大鏡になっている...
...楯の片面の金色を...
太宰治 「創生記」
...片面印刷も袋とぢといふ製本もインクが墨汁であることも...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...幸福とは片面だけ色を塗った古額に過ぎない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その片面にしめりをくれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...行灯(あんどん)の灯が片面(かたおも)を照して居るせいもあるでしょう...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...ガックリとお通は美しい片面を伏せるのでした...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...たいがい紙五杖ぐらいのもので、はじめの片面に、名ある浮世絵師が淡彩で俳優の肖像(にがお)を描き、版摺りも、かなり精巧なものがすくなくなかった...
林不忘 「あの顔」
...冬の日電柱に寒風がうなり、吹雪(ふぶき)の朝、電柱の片面に、雪が吹きつけられて凍っているのがちょうどその面(おもて)に日でも当たっているように見える...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...子供のじぶん私は片面盤のレコードで持つてゐたが...
正岡容 「寄席風流」
...松尾の肥った頬の片面を静かな色に染めていた...
山本周五郎 「菊千代抄」
...天爾遠波(てにをは)の落ちたのを直し補った程度のものに過ぎない)片面鬼三郎(かたつらおにさぶらう)自伝われ生まれて神仏を信ぜず...
夢野久作 「白くれない」
...此の片面鬼三郎なりし事...
夢野久作 「白くれない」
...われこそは生肝取りの片面鬼三郎よ...
夢野久作 「白くれない」
...御身の悪念は此の片面鬼三郎が受継ぎたり...
夢野久作 「白くれない」
...片面鬼三郎生年二十四歳...
夢野久作 「白くれない」
...幹にも小枝までにもその片面が日光を受けてゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...黒光りの板の片面に...
吉川英治 「江戸三国志」
...俺にゃもう駄目なんだ――その片面を見せちまったんだから――許してしまったのだから...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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