...」]樺色の日覆が来る日も来る日も拡げた蝙蝠の片羽のかたちで垂れさがっていた...
鷹野つぎ 「窓」
...そこここに、低い、片羽のような、病気らしい灌木(かんぼく)が、伸びようとして伸びずにいる...
太宰治 「女の決闘」
...わしやお前達は眼鼻が揃(そろ)っているだけで外(ほか)の事は何一つお師匠様に及ばぬわしたちの方が片羽ではないかと云った...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...兎に角片羽(かたわ)になる前の織部正は我武者羅(がむしゃら)な餓鬼大将のような性質で...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...金翅鳥片羽九万八千里...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...公は片羽鳥(かたわどり)となった...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...なにと盟(ちか)ひて比翼(ひよく)の鳥(とり)の片羽(かたは)をうらみ...
樋口一葉 「經つくゑ」
...片羽絞(かたはじ)めで落しておいて...
久生十蘭 「肌色の月」
...貴様の片羽へし折つて...
宮原晃一郎 「孝行鶉の話」
...「わたしはお前を片羽(かたわ)に産んだ覚えはない」と...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...そんな風で名を知って物を知らぬ片羽(かたわ)になった...
森鴎外 「サフラン」
...乞食や片羽と一しょになって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...また仲平が同じ片羽(かたわ)になったのを思えば...
森鴎外 「安井夫人」
...名古屋及び静岡の町の名に片羽(かたは)というのがある...
柳田國男 「地名の研究」
...城に最も接近した城下町の一部分を片原(かたはら)または片羽(かたは)というのも同じ例で数がはなはだ多い...
柳田國男 「地名の研究」
...片羽鳥新八は横になり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あり/\と強過ぎる力で打たれた蟲は、片羽をもがれ、腸を出して死んでしまつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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