...写真で片眼のべっかんこなのは知っていたが...
有島武郎 「星座」
...ただ片眼だけを舟縁の上へやっていると...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...』と彼(かれ)は嗄(しはが)れた聲(こゑ)で片眼(かため)を細(ほそ)くして云(い)ふた...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...ニヤリと計(ばか)り片眼(かため)をパチ/\と...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...2巴里(パリー)!ちらと大腿(ふともも)を見せて片眼をつぶっている巴里!Ah, qu'il est beau, mon village,Mon Paris, mon Paris !しぶ皮の剥(は)げた巴里(パリー)の女がこう唄う...
谷譲次 「踊る地平線」
...お洒落(しゃれ)の片眼鏡に三鞭(シャンパン)の泡が撥(は)ね...
谷譲次 「踊る地平線」
...その割れ目へ片眼を附けて中を窺うと...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...もし余り遠く離れていると何かの事で片眼だけが見つけ出されはしないかと恐れてでもいるかのように――ひどくくっつき過ぎているのだ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...毎日仕事に来る片眼のおかみを使って居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...去年戦場から片眼をうしなつて戻つて来たのであつた...
林芙美子 「幸福の彼方」
...会社員のやうな処へ嫁に行きたいのが絹子の理想だつたのだけれども戦場から片眼を失つて来てゐるひとと云ふことに何となく心をさそはれて...
林芙美子 「幸福の彼方」
...表を通る襤褸(ぼろ)を下げた奴が矢張己れが親類まきで毎朝きまつて貰ひに來る跣跋(びつこ)片眼(めつかち)の彼の婆あ何かゞ己れの爲の何に當るか知れはしない...
樋口一葉 「わかれ道」
...スミスが片眼鏡で冷ややかに探るような視線は好きじゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...彼の片眼に映ったものは...
横光利一 「日輪」
...妻がだんだん強く片眼に擦りよられ嬉しげにくつくつ笑っているのを...
横光利一 「旅愁」
...片眼は眼窩(がんか)から流れ出し...
吉川英治 「新・水滸伝」
...片眼だけが、黄色く光り、それが不安なのだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...片眼が少し見えるだけの小さい跛足の体をひきずって...
和辻哲郎 「鎖国」
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