...それから熱心に話す時はいつも片眼をつぶり...
芥川龍之介 「耳目記」
...片眼をかがやかして鬼瓦(おにがわら)のような顔をして笑った...
有島武郎 「星座」
...片眼の赭ら顔をあげて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...例(いつも)のやうに片眼で笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...』と片眼(かため)をパチ/\して...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...片眼だけをしぶくあけて...
太宰治 「陰火」
...一口なら片眼でも退治して見せる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...何處ともなく睨む片眼の不氣味さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...表を通る襤褸(ぼろ)を下げた奴が矢張己れが親類まきで毎朝きまつて貰ひに來る跣跋(びつこ)片眼(めつかち)の彼の婆あ何かゞ己れの爲の何に當るか知れはしない...
樋口一葉 「わかれ道」
...片眼だけ大きく明けてジッと空を睨んでいる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...片眼鏡のメイフィールドは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...片眼(かため)で見(み)ながら...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...まだ濡れているように見える片眼で音のするようなウィンクをした...
三好十郎 「肌の匂い」
...」卑弥呼は反絵の片眼の方へ背を向けた...
横光利一 「日輪」
...その眼はどうしたのだ」曹操の訊ねをうけて夏侯惇は片眼の顔を笑いゆがめて...
吉川英治 「三国志」
...天下、人もなげなる大言を、吐(ほ)ざきおる奴」夏侯惇(かこうじゅん)は、片眼をむいて、すばらしく怒った...
吉川英治 「三国志」
...正成が鬱陶(うっとう)しそうな片眼をすこし細めながら...
吉川英治 「私本太平記」
...両眼は猫の片眼に注(そそ)いだまま...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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