...片眼で先生のほうを見ながら...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...この人はいつも片眼鏡(モノクル)をかけていて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...もしか女が片眼で笑つたら...
薄田泣菫 「茶話」
...片眼だけをしぶくあけて...
太宰治 「陰火」
...片眼をおもいッきり...
田中英光 「オリンポスの果実」
...お洒落(しゃれ)の片眼鏡に三鞭(シャンパン)の泡が撥(は)ね...
谷譲次 「踊る地平線」
...片眼で見るせいかシャルル・ボワイエの顔がはっきりせず...
谷崎潤一郎 「細雪」
...これは人間が片眼になったも同じ事です...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...たしかに片眼を閉じ...
中島敦 「光と風と夢」
...会社員のやうな処へ嫁に行きたいのが絹子の理想だつたのだけれども戦場から片眼を失つて来てゐるひとと云ふことに何となく心をさそはれて...
林芙美子 「幸福の彼方」
...死のうかさても侘しきあきらめかや真実友はなつかしけれど一人一人の心故……黍の葉の気ぜわしいやけなそぶりよ二十五の女心は一切を捨て走りたき思いなり片眼をつむり片眼をひらきああ術(すべ)もなし男も欲しや旅もなつかしああもしようと思いこうもしようと思う……おだまきの糸つれづれに二十五の呆然と生き果てし女は黍畑の畝に寝ころびいっそ深々と眠りたき思いなりああかくばかりせんもなき二十五の女心の迷いかな...
林芙美子 「新版 放浪記」
...表を通る襤褸(ぼろ)を下げた奴が矢張己れが親類まきで毎朝きまつて貰ひに來る跣跋(びつこ)片眼(めつかち)の彼の婆あ何かゞ己れの爲の何に當るか知れはしない...
樋口一葉 「わかれ道」
...スミスが片眼鏡で冷ややかに探るような視線は好きじゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...まだ濡れているように見える片眼で音のするようなウィンクをした...
三好十郎 「肌の匂い」
...片眼繃帯をした石松...
山中貞雄 「森の石松」
...その中から可愛らしい硝子(ガラス)の片眼だけが...
夢野久作 「微笑」
...反絵は崩れた訶和郎の角髪(みずら)を除(の)けると片眼を出して彼女にいった...
横光利一 「日輪」
...そうして、彼の片眼は、暫時(ざんじ)の焦燥に揺られながらも次第に獣的な決意を閃(ひらめ)かせて卑弥呼の顔を覗(のぞ)き始めると、彼女は飛び立つ鳥のように身を跳ねて、足元に落ちていた反絵の剣を拾って身構えた...
横光利一 「日輪」
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