...片方の手でカメラを差しあげているんだからね...
海野十三 「恐竜島」
...梯子段の手擦りに片方の手をかけさせた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...片方の手にも、拔けたのを溜めて持つてゐる...
鈴木三重吉 「金魚」
...片方の手に鞄と化粧道具入れをさげてホテルをでた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...その向うには、残忍な、いかつい顔をした、赤髭の若い男が、ゲートルを巻いた脚を開いて突っ立ち、片方の肱は腰に曲げ、片方の手には、猟用の鞭を振り上げて、あたかも勝ちほこった馬鹿大将みたいに、意気軒昂としていた...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...その片方の手が、靴から出てるザビーネの足先に触れた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...くゝられていない片方の手で...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...それからあいている片方の手で彼の額と頬とをやさしくなでた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...片方の手でガラスの外から糸を引くやうな真似をするのは...
正岡子規 「病牀六尺」
...膝の間にはさんでいた片方の手をのばして...
「赤い貨車」
...「だって、こんなにたくさん、にもつがあるんだもの」ミミコは、そう言いながら、片方の手にぶらさげていた草履袋だの手提げの籠だの、縁の上に投げ出して、片方の手で、胸に抱いていたごわごわの赤い合羽を、それらの上におっかぶせたのであるが、なるほど、小さなからだでは、それらの物を運ぶだけでも、精一杯のことにちがいなかったのであろう...
山之口貘 「雨あがり」
...この釵です」彼女は片方の手を見せた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ねえ」お孝は良人の膝(ひざ)を片方の手で...
山本周五郎 「寒橋」
...片方の手でやさしく愛撫(あいぶ)した...
山本周五郎 「花も刀も」
...それから片方の手を振っていった...
山本周五郎 「百足ちがい」
...とゆっくり片方の手を動かした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...片方の手で静かに...
山本周五郎 「山彦乙女」
...片方の手に手鞄(てかばん)と細身の籐(とう)の洋杖(ステッキ)を持ち片方の手に黒いベルベットの帽子を持って帰ってゆかれるんだが...
山本周五郎 「陽気な客」
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