...養蚕を片手間にやるとすれば...
芥川龍之介 「一塊の土」
...その蚤だか虱だかを捻る片手間に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...独楽(こま)を廻す片手間に...
泉鏡花 「歌行燈」
...また折々は台所で煮物の片手間にまで...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...家業としては片手間に石炭問屋をやっている程度であった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...そして片手間に横町のシンガーミシンの外交も引受けた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...婆様(ばあさん)の繰車(いとぐるま)を回しながら片手間に商売をして居る駄菓子屋...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...三月梅花の季間のみ片手間に客を泊めてゐるので不行屆きである...
近松秋江 「伊賀國」
...此書も同樣に家事の片手間に成つたものである事は曰ふ迄もない...
土井晩翠 「隨筆 藪柑子」
...何かほかのことをしながら片手間によむのでは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...片手間に近所の人たちの簡単服だのエプロンだのの賃仕事をしているうちに...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...農の片手間に衆僧となって出るのであったが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...甲寅叢書「郷土研究」を出して居た片手間に...
柳田国男 「予が出版事業」
...どちらも自分がのら仕事の片手間に捕ったものである...
山本周五郎 「季節のない街」
...吾輩は未亡人との恋愛遊戯の片手間に一字一句残らず暗記してしまったものだ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...海上を流浪する事十箇月……その片手間に親の讐敵(かたき)だというので...
夢野久作 「爆弾太平記」
...「……ヤ……お疲れでしたろう……ところで私はこうして船医を専門にする片手間に...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...――今、早速に、其方が鍛ちにかかっている山寺源太夫様の御下命の品にせよ、ここで一際(ひときわ)、優(すぐ)れた刀(もの)を鍛(う)ち上げねば、名折れの上の名折れになろうと』『よ、よけいなことだ』『では、そなたは、長国寺でうけた恥かしめを、口惜(くちお)しいとも、家名の恥辱とも、思わぬのか』『こちらは、元より百姓郷士、農事の片手間に、鍛っている仕事です...
吉川英治 「山浦清麿」
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