...その片手間に矢張つくろいをするだけである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...婆様(ばあさん)の繰車(いとぐるま)を回しながら片手間に商売をして居る駄菓子屋...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...三月梅花の季間のみ片手間に客を泊めてゐるので不行屆きである...
近松秋江 「伊賀國」
...此書も同樣に家事の片手間に成つたものである事は曰ふ迄もない...
土井晩翠 「隨筆 藪柑子」
...その片手間に人々は酒を飲んだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...片手間に彼等の行先をつきとめてやろうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...女道楽の片手間にやります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雪駄直しの片手間に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昨今の時世では仕事の片手間に生活費を得ることは中々困難にて非常に窮迫していますから...
野呂栄太郎 「岩波茂雄宛書簡」
...そんな仕事はただ片手間にやらねばならないのですがね...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...貧苦にめげない煮焚(にたき)の業(わざ)の片手間に一枚三厘の襯衣(シャツ)を縫(く)けて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...甲寅叢書「郷土研究」を出して居た片手間に...
柳田国男 「予が出版事業」
...どちらも自分がのら仕事の片手間に捕ったものである...
山本周五郎 「季節のない街」
...危機に瀕した谷山家の財政をドシドシ整理して行く片手間に...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...誰でも彼でも親切にしてやる片手間には...
夢野久作 「近世快人伝」
...吾輩は未亡人との恋愛遊戯の片手間に一字一句残らず暗記してしまったものだ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...その片手間に室内を振り返ってみると……ギョッとした...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...「……ヤ……お疲れでしたろう……ところで私はこうして船医を専門にする片手間に...
夢野久作 「幽霊と推進機」
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