...おとッつさんのは言い出すとすぐ片意地になるから困る」「なに……なにが片意地なもんか...
伊藤左千夫 「春の潮」
...なるほど平生(へいぜい)おれに片意地なところはある...
伊藤左千夫 「春の潮」
...片意地な父もそうまで片意地を言うまいが...
伊藤左千夫 「春の潮」
...おッ母さんどうぞお酌(しゃく)を……私は今夜は話がつかねば喧嘩(けんか)しても帰らねいつもりだからまあゆっくり話すべい」片意地な土屋老人との話はせいてはだめだと薊は考えてるのだ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...菊を売って生計(くらし)をたてたいとおもうのですが」馬は生れつき片意地な男であった...
田中貢太郎 「黄英」
...引っつかみたいといった片意地な欲望が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...よし痛い目に逢わせてやれと片意地な慾望が湧いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...僕を片意地な実行家としてだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...彼女は一切片意地な沈默を守り通すのだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ときにはひどく片意地なこともあったが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...狡獪(こうかい)で片意地な道化者のフョードル・パーヴロヴィッチは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...悪人には妙にそういった片意地なところがあるものだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの片意地なほど...
林芙美子 「浮雲」
...純情で敬虔な本性なのに一種陰鬱な片意地なところもあって...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...片意地なところがあるらしい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...及びその片意地な天性により...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...片意地ながんばりは不合理な気がしたし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...その片意地な程の潔癖さを世間の眼は「旋毛曲り」とみていた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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