...ふだんから片意地なげじげじ眉をちょいとひそめて...   
芥川龍之介  「竜」 
...一人の片意地なる者が馬を指して鹿と云ひ張る故を以つて...   
阿部次郎  「三太郎の日記 第三」 
...幾度ものそんな苦い経験が葉子を片意地な...   
有島武郎  「或る女」 
...おとッつさんのは言い出すとすぐ片意地になるから困る」「なに……なにが片意地なもんか...   
伊藤左千夫  「春の潮」 
...おッ母さんどうぞお酌(しゃく)を……私は今夜は話がつかねば喧嘩(けんか)しても帰らねいつもりだからまあゆっくり話すべい」片意地な土屋老人との話はせいてはだめだと薊は考えてるのだ...   
伊藤左千夫  「春の潮」 
...曽根は常になく片意地な...   
相馬泰三  「六月」 
...菊を売って生計(くらし)をたてたいとおもうのですが」馬は生れつき片意地な男であった...   
田中貢太郎  「黄英」 
...僕を片意地な実行家としてだ...   
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」 
...彼女は一切片意地な沈默を守り通すのだった...   
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」 
...ときにはひどく片意地なこともあったが...   
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」 
...片意地な夫は決してそれを飛び超えてくれなかった...   
夏目漱石  「道草」 
...――あの娘は一體そんな片意地なところのある人で...   
野村胡堂  「錢形平次捕物控」 
...純情で敬虔な本性なのに一種陰鬱な片意地なところもあって...   
久生十蘭  「淪落の皇女の覚書」 
...片意地なところがあるらしい...   
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」 
...甚だ片意地な男があった...   
穂積陳重  「法窓夜話」 
...その片意地な程の潔癖さを世間の眼は「旋毛曲り」とみていた...   
矢田津世子  「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」 
...俺はドウしたらいいんだろう……クレハの奴は幼少(ちいさ)い時から無残絵描きの父親の遺伝を受けていると見えてトテモ片意地な...   
夢野久作  「二重心臓」 
...お前が片意地なことは...   
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」 
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