...老人は片々(かたかた)の足を洗つたばかりで...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...片々たる新作品こそ却つて忽(たちま)ち時代遅れになります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...片々(へんぺん)なる疑心暗鬼の煩(わずら)いから超脱する事は甚(はなは)だ尊い...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...片々(かたかた)の人指(ひとさし)ゆびで...
泉鏡花 「悪獣篇」
...或は片々だけに下げているもの...
上村松園 「中支遊記」
...一片(へん)破(われ)て片々(へん/\)破る...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...三度松山に帰省した間の片々たる記憶である...
高浜虚子 「子規居士と余」
...同時に一杯の「近事片々」を侑(すゝ)めた...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...片々(きれぎれ)に口にするところから推測してみると...
徳田秋声 「仮装人物」
...膝(ひざ)のあたりまで裾(すそ)吹巻(ふきまく)られたる女の懐中よりは鼻紙片々(へんぺん)として木葉(このは)に交(まじわ)り日傘諸共(もろとも)空中に舞飛(まいと)べり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...チラ/\と大きな雪の片々が顔や肩にふりかゝるのが彼には快かつた...
長與善郎 「青銅の基督」
...片々(かたかた)の耳元でも懐しい面(かお)「もう見えぬもう見えぬもう見えぬ」「見えん筈じゃ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...鱗雲の片々が見えたから...
牧野信一 「鬼の門」
...原始森の古沼の上に散りかゝる片々に砕けてゐた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...」もう片々(かた/\)の靴を顏の高さ迄持上げて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...決して片々的片手間仕事にはしません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一幹の梢(こずえ)を振い落された片々の枯葉...
吉川英治 「三国志」
...片々と落葉の舞う彼方に...
吉川英治 「三国志」
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