...片々(へんぺん)なる疑心暗鬼の煩(わずら)いから超脱する事は甚(はなは)だ尊い...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...その片々は一幅の大畫圖となりて我前に横はれり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...一片々々に査(しら)べ視よ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...その一片々々(ひとつひとつ)が光るかと見えるまで...
石川啄木 「鳥影」
...その一片々々(ひとつ/\)が光るかと見えるまで...
石川啄木 「鳥影」
...一片(へん)破(われ)て片々(へん/\)破る...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...片々(かた/\)は地獄へ届く程跳ね飛ばす事だけは忘れてはならない...
薄田泣菫 「茶話」
...相手が片々たる雑誌記者だと侮ったのかも知れないが...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...片々(きれぎれ)のいろいろのものが...
徳田秋声 「爛」
...叔父はまた片々(かたかた)の手に持った小さい紙片(かみぎれ)を彼女の前に出した...
夏目漱石 「明暗」
...花笄の片々する/\とぬけて...
長谷川時雨 「うづみ火」
...少くも片々(かた/\)の目で虚空の或る一点を睨んでゐる...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...片々の目でその妙な物を見てゐた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...片々の目は矢張塔の大時計を見てゐるのである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...何んな片々たるものでも妙にはつきりと憶えてゐるものだね...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...雪の片々に心をもたせかけて歩きます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現存する繍帳は片々たる小断欠を接ぎあわせたわずか方三尺たらずの小裂ゆえ一見すぐさまこれをもって一丈六尺四方の原形を想像することは難いけれども...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...“ままごと棚(だな)”世相夕刊一面の各紙の寸鉄欄(たとえば朝日の素粒子、毎日の近事片々、読売のよみうり寸評、産経の夕拾など)などそれぞれ独自な筆鋒で諷刺と諧謔のうちに快感のある論調をみせているが、とくに毎日の近事片々には、折々、痛烈なこと対者の陣に声なからしむるような筆風がある...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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