...一片々々に査(しら)べ視よ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...片々(かたかた)の人指(ひとさし)ゆびで...
泉鏡花 「悪獣篇」
...或は片々だけに下げているもの...
上村松園 「中支遊記」
...片々の底革にて摩る...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...三度松山に帰省した間の片々たる記憶である...
高浜虚子 「子規居士と余」
...好雪片々不落別処(すこし...
種田山頭火 「其中日記」
...それに目も片々(かた/\)は好く見えないと申しますが...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...花笄の片々する/\とぬけて...
長谷川時雨 「うづみ火」
...片々(かたかた)の耳元でも懐しい面(かお)「もう見えぬもう見えぬもう見えぬ」「見えん筈じゃ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...少くも片々(かた/\)の目で虚空の或る一点を睨んでゐる...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...木の葉にからんで指摘することも出来ない無数の片々が...
牧野信一 「鬼の門」
...雪の片々に心をもたせかけて歩きます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どこでも片々となりやすいのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...片々たるものにはつくし切れないのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...片々の目が隠れるようにして通るのを見るでしょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...あゝ! この瞬間、その船は何處にゐるのか、その「レオポルデイヌ」は? 無論、彼方に、あの恐ろしい遠い氷島の彼方に、見捨てられ、片々に碎かれて、失はれて‥‥そしてその考へはいつも同じ、執念い幻となつて終つた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...また片々たる落葉の脆(もろ)さに似てしまう...
吉川英治 「新書太閤記」
...どこから紛れてくるのか、遅桜の片々が、晩春の印影を、わずかに描いているだけで、泉殿のあたりであろうか、蛙の声が遠く聞える...
吉川英治 「平の将門」
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