...古靴(ふるぐつ)の片足(かたあし)を...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...片杖を突いた跡を探しましょう」田部井氏は早速屈み腰になって...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...一片の麩(ふ)を争う池の鯉の跳躍への憧憬がラグビー戦の観客を吸い寄せる原動力となるであろう...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...或いはささやかなるいなかの神社の片隅などから生れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...片言隻句までも諳(そら)んじて居ります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...口に出さないだけです」片肌脱ぎで立ち上がって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...ゴタゴタして洗濯物を片付ける隙もなかつたんです」「――」平次は默つて先を促(うなが)します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ノドまで出た小言を呑み込んで手燭を片手に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何を搜しや宜いんで」「紙の片(きれ)だよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...片手片足を光線で捩がれ...
原民喜 「鎮魂歌」
...足袋跣足で、足ぶみをしきりにして、片時も、じっとしていない...
火野葦平 「花と龍」
...自分(じぶん)の眼玉(めだま)を片方(かたほう)抉(えぐ)りだして喰(く)つてるのだ...
逸見猶吉 「火を喰つた鴉」
...私を見ると、彼女はまるで悪戯(いたずら)を見つけられた少女のように、顔を赧(あか)くしながら、それを片づけ、すぐ横になった...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...片手を差し伸べている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「だん/\悪くなるばかり……」母は押入を片附けながら云つた...
牧野信一 「地球儀」
...自ら片輪なる世界を造らむは果敢(はか)なきすさみならまし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...石神の文(ふみ)を読んだからには悪魔の片われに違いない...
夢野久作 「白髪小僧」
...片端から乗り込んで行って沈めるのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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