...片腕を腰に当て、もう一方の腕をステッキにのせたが、その鋭い眼光ととんがり帽子とは、まるでリップの心の奥までつらぬくばかりだった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...検疫官が片手に舵綱(かじづな)をあやつりながら...
有島武郎 「或る女」
...片手におくれ毛を払ひもあへず……頷(うなず)いて……莞爾(にっこり)した...
泉鏡花 「印度更紗」
...そんな風に機関庫の人々は片附けて...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...」將軍は片手で相手の肩先を手荒く掴んで...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...』と片眼(かため)をパチ/\して...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...滝縞になつた銘仙の羽織の背を見せてゐた女がちよと片頬を見せた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...食器を台所に片附けもしない...
豊島与志雄 「好人物」
...何やら紙片(かみきれ)を窓に差入れて行った者がある...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...なんでお忘れになることがあろう? 片時といえども神の愛の目が外れることがあろうか?この子の髪の毛の数さえ神は知っている...
永井隆 「この子を残して」
...片方にある必要の度(ど)が...
夏目漱石 「行人」
......
深瀬基寛 「悦しき知識」
...及び難い――片里どの...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...今に比べて懊悩(おうのう)の片はしも知らない自分だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鬼が隠すことがありましても片端くらいは残すでしょうのに」と言って右近の泣く様子は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一見冷淡な利己主義者らしく見える片言隻語を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼女は曲げた片肱(かたひじ)で反絵の胸を押しのけると静にいった...
横光利一 「日輪」
...経世の方略であるとかいって片づけてしまっては...
吉川英治 「新書太閤記」
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