...卓子(ていぶる)に片肱(かたひじ)附きて...
泉鏡花 「海城発電」
...するとエヂソンは先刻(さつき)と同じやうに室(へや)の片隅にある椅子にもたれたまゝでぢつと頭を抱へてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...腐れしまでも昔の膽の一片も殘らぬか...
高山樗牛 「瀧口入道」
...いそいで仕事を片附け...
太宰治 「津軽」
...片手を打ち振るやうにして...
田中貢太郎 「蛾」
...」綾子の視線を避けて、障子の腰硝子から庭に眼をやると、その片隅に、一叢の山吹が薄緑の若葉をつけていた...
豊島与志雄 「山吹の花」
...相談とも宣告とも片づかない形式の下(もと)に...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...そんな奴らを片(かた)っ端(ぱし)から放逐でもしなくっちゃ不公平でさあ」「それもそうだね」「それでどうです上野へ虎の鳴き声をききに行くのは」「虎かい」「ええ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...人気のない冬枯れの椅子の片隅にふるえて居る...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...卷パンの一片をこまかく碎いて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...巴剌帖木(パラテム)(前に片膝ついて)はっ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...「まあ、どうした風の吹きまわしなんだねえ――」四煎餅蒲団の上に、起き直ったお初、乱れ髪を、白い指でかき上げながら、片手で、はだかった前を合せる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...まるで木片をついだようなものになって来ている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...児分にまもられて二階から下りて来る(片手を首から釣って居る)...
山中貞雄 「森の石松」
...片方へ傾(かし)いだり前へのめりそうになったりして...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...部落に残っている片輪(かたわ)連中を五六人呼び集めて...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...――それはほとんど鮮かな一閃の断片にすぎなかった...
横光利一 「上海」
...そう片づけていたし...
吉川英治 「私本太平記」
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