...涼しい風が爽(さわや)かに膚(はだ)を撫(な)でて行く初秋の午後であった...
海野十三 「階段」
...過(あやま)ちは過ちとして爽(さわ)やかに爽やかにあれば耳さへ明らかに栓(せん)ひねり水爽やかに迸(ほとばし)り人々の皆爽やかに頼母(たのも)しき九月十七日 大崎会...
高浜虚子 「六百句」
...ぽっかりと眼を醒ました時には開け放たれた硝子窓の彼方からは美しい夏の朝の陽の光が射し込んで爽やかな風がそよそよとカーテンを弄(もてあそ)び窓の上のカーネーションの葩(はなびら)に戯れて眠り足りた私の頬に心地よく触れていった...
橘外男 「逗子物語」
...そうして明晰に爽快なドイツ語でゆっくりゆっくり自分に分かるように話してくれるのである...
寺田寅彦 「変った話」
...爽やかな朝風を受けて...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...颯爽(さっそう)たる風姿で...
徳田秋声 「仮装人物」
...触れなばさらさらと音を立てそうな爽かな空気が...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...一人で泣き笑ひして爽かに愉しんでゐられる...
林芙美子 「旅人」
...空気も爽やかに澄み亘り...
原民喜 「忘れがたみ」
...爽やかな鬣が私の頬をさら/\と打ち撫でた...
牧野信一 「鱗雲」
...嫁いで行つた時などは寧ろ爽々(すが/\)しさを覚えたことを思ひ出すことが出来た...
牧野信一 「小川の流れ」
...得も云へぬ爽々しい陶酔を購ふてゐるかのやうな涼しさに打たれる事があつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...厭味のない筆致で爽やかにうつし出されてゐる...
牧野信一 「浪曼的月評」
...爽(さわ)やかな秋の眺めに心をひかれ...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...この風には秋の爽やかな味がするし...
山本周五郎 「さぶ」
...爽やかな秋が送られている...
吉川英治 「上杉謙信」
...御方の衣ずれが爽やかに鳴って...
吉川英治 「剣難女難」
...爽々(さばさば)したように...
吉川英治 「松のや露八」
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