...何(ど)の顏を見ても、鹿爪らしい、横平な、圓みのない、陰氣で俗惡な、疲れた樣な、謂はゞ教員臭い顏ばかりなんぢやないか...
石川啄木 「漂泊」
...四茶屋から先は下り一方ではあるが、久しく歩行(ある)かぬためか、足の運びが鈍い、爪先が痛む、コムラが痛む、膝節がいたむ、腿(もも)がいたむ、終(つい)には腰までも痛む、今からこんなことではと気を鼓しつつ進む...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...こんなに皆から爪(つま)はじきされるとは心外です...
太宰治 「新釈諸国噺」
...房一があらゆる初対面でやる鹿爪らしい挨拶の文句を今やはじめようとしたときに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その馬鹿馬鹿しさを鹿爪らしく文化的理由を挙げて説明するだけに...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...天が特に爪牙(そうが)を授けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...親指の爪(つめ)で向うへ弾(はじ)いた...
夏目漱石 「それから」
...フランネルで爪を磨いてゐる...
林芙美子 「愛する人達」
...一寸法師(いつすんぼし)の生意氣と爪はぢきして好い嬲(なぶ)りものに烟草休みの話しの種成き...
樋口一葉 「わかれ道」
...陰気なようすで指の爪を噛んでいる...
久生十蘭 「地底獣国」
...爪弾きされとるのが...
火野葦平 「花と龍」
...爪の先へも及ぶべくなかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...その液を以て爪を染めてから海にはいり...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...ぎ州は右足の爪尖(つまさき)で床板をとんとん叩きながら...
山本周五郎 「留さんとその女」
...爪のさきが深々とはいつてゆくほど...
吉川英治 「折々の記」
...大鳥居の額縁(がくぶち)に刺(さ)さっている加賀爪伝内(かがづめでんない)の矢が目にとまった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...野爪の合戦の結果が...
吉川英治 「平の将門」
...しかしまた爪先の利用はこの踊りにおいて極点に達する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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