...造化広大の恩人も木も石も金もともに燬(や)くるかと疑わるる炎暑の候にまたかくの如く無尽の涼味を貯えて人の取るに任すとは有難き事なりと...
饗庭篁村 「良夜」
...最後に燬(や)くが如くにまばゆい日光を正面に受けながら...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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石川啄木 「鳥影」
...日は燬(や)かむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...日に燬(や)けて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...時方ニ盛夏炎威如レ燬...
京山人百樹、京水百鶴 「北越雪譜」
...皮膚は一年有余にわたる灼熱の太陽に燬(や)かれてアンゴラ土人となんの変わりもないくらいにこげ切っていた...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...劫火(ごふくわ)も之れを燬(や)く能はず...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...池の端仲町の池に臨んだ裏通も亦柳の並木の一株も残らず燬かれてしまった後(のち)...
永井荷風 「上野」
...残暑再び燬くが如し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...或年大地俄にゆらめき火は都を燬(や)きぬ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...燬(や)くやうな日(ひ)のもとに畑(はた)も漸(やうや)く極(きまり)がついて村落(むら)の凡(すべ)てが皆(みな)草刈(くさかり)に心(こゝろ)を注(そゝ)ぐ樣(やう)に成(な)れば...
長塚節 「土」
...稜錐塔(ピラミッド)の空を燬(や)く所...
夏目漱石 「虞美人草」
...十七の二翌日(あくるひ)は又燬(や)け付く様に日(ひ)が高く出(で)た...
夏目漱石 「それから」
...燬(や)くような日の下に...
夏目漱石 「門」
...暑炎如燬起塵埃...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...田荒盧亦燬...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...かんかんと日の照る中(なか)を歩(ある)いてづぶ濡れに冷え切つた身体(からだ)なり心なりを燬(や)け附(つ)かせ度く成つたので...
與謝野寛 「蓬生」
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