...鹿革の古ぼけた大きな燧打袋(ひうちぶくろ)を腰に提げ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...火燧石(ひうちいし)を尖らせたり割つたりして...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...また海草の幹(みき)を刈り取つて來て燧臼(ひうちうす)と燧杵(ひうちきね)を作つて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...燧岳から壮大に見えるのがこの尾根とその東のものと重なっているので...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...暫(しばら)くで尾根の頂上に出て左の方に燧岳が聳立(しょうりつ)してはいるが...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...燧岳図幅に記してある深沢というのがこの沢らしい...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...その頃では神棚の燈明を点(とも)すのにマッチは汚(けが)れがあるというのでわざわざ燧(ひうち)で火を切り出し...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...南玉は燧石を叩いて...
直木三十五 「南国太平記」
...燧石から火をつけると...
直木三十五 「南国太平記」
...カチカチと燧(ひ)を切りはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「カチカチ」「ちぇッ」「カチカチ」燧(ひうち)を打つ手先が戦(わなな)いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...煙管を啣へて火を燧ちながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...尾瀬沼の落口燧岳(ひうちがたけ)の麓は...
平野長蔵 「尾瀬沼の四季」
...なんでございます?」「燧石(ひうちいし)のやうに持ちがいゝに違ひないと思ふ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...霙(みぞれ)の降っているその突端の岬に見える所が火燧崎だ...
横光利一 「夜の靴」
...燧打石(ひうちいし)を磨(す)って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...図々しいやつだ」借りた燧打石(ひうちいし)で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...にんじんは燧(ひうち)をおもちゃにする...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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