...彼女は燕(つばめ)が幾羽となく飛び交っている...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...燕はまだこんなりっぱなかたからまのあたりお声をかけられた事がないのでほくほく喜びながら...
有島武郎 「燕と王子」
...「汝(おまへ)は燕(つばくろ)の不在(るす)に燕(つばくろ)の巣に入り...
薄田泣菫 「茶話」
...初めて燕を見、初めて蚊に喰はれた...
種田山頭火 「其中日記」
...白手袋を握つて花嫁姿のY子の傍に直立してる燕尾服を指差して...
牧野信一 「小川の流れ」
...その燕子花が決してカキツバタに中(あた)っていない事が直ちに看取せられる...
牧野富太郎 「植物記」
...燕子花はけっしてカキツバタではなく...
牧野富太郎 「植物知識」
...支那の名馬は、周穆王(ぼくおう)の八駿、その名は赤驥、盗驪、白義、踰輪、山子、渠黄、華※、緑耳で、漢文帝の九逸は、浮雲、赤電、絶群、逸驃、紫燕、緑、竜子、駒、絶塵だ、前者は毛色、後者は動作を主に名の因とした...
南方熊楠 「十二支考」
...和歌山県には従来胡燕(おにつばめ)多く神社に巣くい...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...この天地がまだ曠漠の荒野であつた時代に、燕が軒に寄り、雀が瓦屋の下に潜むやうな、習性があつた筈は万々無い...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...母の乳ぶさによく泣いてばかりいた乳呑み児のお燕も...
吉川英治 「大岡越前」
...燕(つばめ)のごとく...
吉川英治 「私本太平記」
...本堂(ほんどう)の階段(かいだん)からバラバラと駈(か)けあがってきたのは早足(はやあし)の燕作(えんさく)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...燕作(えんさく)か」と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...徒歩(かち)なればおそらくわが早足(はやあし)の燕作(えんさく)をうしろにする足の持(も)ち人(て)はないわけになる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...男はここに一匹いるのですから」燕青はどうしても承知しない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...燕(つばくろ)みたいに引っかけると...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...『燕!』私は思はず聲に出して...
若山牧水 「樹木とその葉」
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