...奧樣から燐寸(マツチ)を渡された時...
石川啄木 「天鵞絨」
...燐寸(マッチ)の燃えさしは路傍の小流(こながれ)に落したが...
泉鏡花 「遺稿」
...だが燐寸が見つからない...
海野十三 「地獄の使者」
...燐寸(マッチ)を点けようとしたらそれを停めたのもまた武夫だった...
海野十三 「地球盗難」
...あの燐寸は、燕号の食堂で出している燐寸です...
海野十三 「蠅男」
...燐寸が……」課長はツカツカと屍体の傍により...
海野十三 「流線間諜」
...しまいには私は燐寸(マッチ)まで擦(す)って隈(くま)なく調べて見たが...
橘外男 「逗子物語」
...捨(す)てた燐寸(マツチ)の燃(も)えさしが道端(みちばた)の枯草(かれくさ)に火(ひ)を點(つ)けて愚弄(ぐろう)するやうな火(ひ)がべろ/\と擴(ひろ)がつても...
長塚節 「土」
...甲野さんは手を延ばして燐寸の箱を取った...
夏目漱石 「虞美人草」
...燐寸(マッチ)を擦(す)って蝋燭(ろうそく)を点(とも)して...
夏目漱石 「門」
...やつと燐寸をすつて番号を探した...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...燐寸の棒を折つた様に胴と脚とが殆ど直角に屹立して...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...燐寸箱を積み重ねたやうにぎつしり詰つた路次は...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...かれも燐寸をならべながら微笑した...
室生犀星 「幼年時代」
...煙草を吸う人は皆経験しているであろうがこんな時には燐寸(マッチ)一本のために...
夢野久作 「暗黒公使」
...そのボーイに五十銭札を握らして燐寸(マッチ)を貰って敷島に火を点(つ)けながら...
夢野久作 「暗黒公使」
...地上二十億の生霊を弄殺(ろうさつ)しつつある『脳髄の大悪呪文』を焼き棄てる一本の燐寸棒(マッチぼう)に外ならなかったのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...燐寸(まつち)よ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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