...この盤中の火は松脂の盡くるまで燃ゆれども...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...燃ゆる樣な紅の衣を海一面に擴げた...
石川啄木 「散文詩」
...緑の火の燃ゆるかと許り生々とした...
石川啄木 「鳥影」
...上流に燃ゆるが如き楓葉あり...
大町桂月 「碓氷峠」
...この昂奮時は火のごとく燃ゆは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...燃ゆる火の向こうで膝を抱える老人と少女...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...自己の身が燒け盡くるまで燃ゆるのである...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...もはやほとんど痛み燃ゆる個所を彼女は感じなくなったということである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...燃ゆる水の発祥地なる北越地方――その辺の古い記憶や...
中里介山 「大菩薩峠」
...その赤と朱との与うる燃ゆるばかり盛んなる威力と...
中里介山 「大菩薩峠」
...嵐のやうな心の歴史は終焉(をは)つてしまつたもののやうにそこから繰(たぐ)れる一つの緒(いとぐち)もないもののやうに燃ゆる日の彼方(かなた)に睡る...
中原中也 「山羊の歌」
...燃ゆるような金襴に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...炉の火燃ゆフランチエスカのこの中にありとも見えて美しきかなダンテの神曲の中のフランチエスカ・ダ・リミニのことであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...川村君は燃ゆる心を以て再挙を図っていた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...痩せてよろ/\としながら猶燃ゆるが如き紅...
正岡子規 「小園の記」
...妾が胸に火の燃ゆること多かり...
正岡子規 「花枕」
...今も我が額(ぬか)に燃ゆるは君が唇なり...
森鴎外 「うたかたの記」
...燃ゆる唇をつけてその夫の屍(しかばね)をかき抱く...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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