...燃え立つような掛毛氈(かけもうせん)を前にして...
芥川龍之介 「開化の良人」
...彼の眼は燃え立つばかりに輝きました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...もうそこには人の出入りもなく竈の火の燃え立つこともあるまいとしか思われなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...燃え立つやうな朱色の御所柿が...
薄田泣菫 「独楽園」
...只髪だけは艶々と結つて舊(もと)の如く大きな丸髷に燃え立つやうな赤い手絡のかゝつてゐるのが他に反映して殊に目に立つ...
高濱虚子 「俳諧師」
...青年同志のようにぱっと燃え立つのでもなく...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...燃え立つように赤かった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...クライマックスに盛上げていく燃え立つような力と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...赤い燃え立つような絹のブラウスを着て存分(ぞんぶん)に明けっ放しな顔に...
野村胡堂 「死の予告」
...自分の燃え立つ興味に引摺られるように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...朱(あか)い実が一きわ赤く燃え立つのが...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...戦争そのものへの抗議と憎悪が日本中の女の胸に燃え立つはずです...
原民喜 「「屍の街」」
...僕はこのあたりの樹木が真夏の光線にくらくら燃え立つてゐたのをまだ憶えてゐる...
原民喜 「火の子供」
...燃え立つような気分の一夜――常にこうした恵みを享けていれば...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...燃え立つやうな憎悪である...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...今燃え立つ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...燃え立つような湯もじの裾をまくってみたり...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...その下から第一番に現われて来るのは燃え立つような名誉慾だ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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