...葉子は興奮に燃え立ついらいらした心でそこにいる事務長の姿をいろいろ想像していた...
有島武郎 「或る女」
...最っと油濃く執拗く腸の底までアルコールに爛らして腹の中から火が燃え立つまでになり得ない...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...古い煉瓦積みの壁体(へきたい)には夕陽が燃え立つように当っていた...
海野十三 「地獄街道」
...芸術は作者の内部に燃え立つて来た活動でなければならないから...
田山録弥 「三月の創作」
...カッと怒りの念が燃え立つた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...燃え立つような赤い光の真只中(まっただなか)に横になっていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...二人は燃え立つ紅葉の錦(にしき)に埋(うず)まっている...
徳田秋声 「仮装人物」
...その燃え立つような表情にはすでに思春の情がたゆたってはいるものの...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ぱっと燃え立つようで...
夏目漱石 「草枕」
...野心と怨に燃え立つ...
野村胡堂 「江戸の火術」
...燃え立つやうな赤い扱帶(しごき)でキリキリと縛り上げ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...燃え立つような赤い扱帯(しごき)でキリキリと縛り上げ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...輪袈裟(わげさ)どころか燃え立つやうな長襦袢(ながじゆばん)一枚になつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一世一代の智慧の灯が燃え立つたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...アジア及びアフリカの燃え立つ沙漠や...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...燃え立つように見受けられる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...若々しい顔立ちが精神の歓喜のために引きしまって而も燃え立つ表情をたたえているときの輝やかしさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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山之口貘 「山之口貘詩集」
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