...風俗はとんと火の燃える山の中からでも...
芥川龍之介 「邪宗門」
...朝なんざ崖(がけ)に湧(わ)く雲の中にちらちら燃えるようなのが見えて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...呼吸をすると、あの燃える山も、五色の空も、呼吸する...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...鬼火もすぐそばで燃える...
海野十三 「骸骨館」
...八畳の座敷は燃えるように照った...
谷崎潤一郎 「刺青」
...身体が燃えるように熱くなって...
豊島与志雄 「変な男」
...生の葉は燃えるときに濃い白い煙をたてるのと...
中勘助 「島守」
...この純情に燃える兄妹を...
野村胡堂 「天才兄妹」
...放埒な遊び人であることはその顔を見れば一目で分る! 燃えるやうな緋の寛袴(シャロワールイ)に*ジュパーンをまとひ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...燃えるような接吻(せっぷん)――そういうもので今日の会見ははじまるだろうと期待していたのだ...
平林初之輔 「秘密」
...この燃える鉄板の目的であることを知らなかったのか? その灼熱に耐えることができるか? あるいはもしそれに耐えることができるとしても...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...燃えるような、じっと刺し通すような苦痛と、同時にばかげた不合理な期待とが、彼の胸にあった――彼女は気がついて、解ってくれて、出て来て、ただ同情からだけでも、ともかく自分のあとを追って来そうなものだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...ちらちらと燃えるやうに見えたのでもわかりました...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...黒くうすらつめたい土から真赤に燃える焔をあげ連ねているような唐辛子畑が美しく...
「今朝の雪」
...いつでも好く燃えるくせに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...燃えるようなカンナの花茎に黒くまつわりのぼる蟻が見られた...
横光利一 「旅愁」
...既知の現実という牢獄から逃げ出して信じ難い冒険と限りない可能性をもつ魅惑の国へ行きたいという燃えるような願いを持っているのです...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
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