...×僕は話に熱中する度に左の眉(まゆ)だけ挙げる人と話した...
芥川龍之介 「耳目記」
...碁に熱中する者には碁盤が眼に付いて離れないと聞くが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...戦争その物に熱中する態度も...
石川啄木 「性急な思想」
...そういうものに熱中する君は...
海野十三 「大脳手術」
...われらはわれらの仕事に更に熱中することにある...
海野十三 「地球発狂事件」
...また昔から「椿の木と後生願いに真直(まっすぐ)はない」と言うて宗教に熱中する人に模範的人格を備えたものはかえって少ない...
丘浅次郎 「教育と迷信」
...仕事ばかりに熱中するは結構なれども...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...然し実験室で可なり熱中する人々から最も専念する人々を身近に眺める時に...
中原中也 「西部通信」
...つまるところは間接に独仙が殺したようなものさ」「むやみに熱中するのも善(よ)し悪(あ)ししだね」と主人はちょっと気味のわるいという顔付をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一つの事に熱中すると...
林芙美子 「浮雲」
...私はよく知っている……愛一郎があなたに熱中するようになってから...
久生十蘭 「あなたも私も」
...書見に熱中するといつもチョッキの胸の時計の鎖を律動的に弄(いじ)る癖のあること...
久生十蘭 「ハムレット」
...おまけに探偵的推理に熱中する時...
平林初之輔 「日本の近代的探偵小説」
...それに或る程度まで熱中することの出来る性質を持つてゐる...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...あらゆる事柄に對して保證されることを欲する人間――ひとは戰爭に對してさへ保險會社を設立する――も、賭に熱中する...
三木清 「人生論ノート」
...あまり私が熱中するので...
三好十郎 「冒した者」
...(c)自説を固執しこれに熱中するのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すぐ彼らの熱中する理由と丁半のルールも分った...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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