...全精神を打ち込んで熱中するので...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...女どもが自分の熱中する全人的性格に這入つて來ない淺薄な根性(こんじよ)ツ骨(ぽね)が惡いのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...仕事ばかりに熱中するは結構なれども...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...スキイング――ホテル所属の斜面で美しい動作の習練にばかり熱中する人と...
谷譲次 「踊る地平線」
...私はテニスに熱中するようになる...
外村繁 「澪標」
...それが仕事に熱中する彼らのやり方であることに気づきます...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その才なくして我武者羅(がむしゃら)に熱中するは迷ひにして自信とはいひがたかるべし...
永井荷風 「小説作法」
...然し実験室で可なり熱中する人々から最も専念する人々を身近に眺める時に...
中原中也 「西部通信」
...つまるところは間接に独仙が殺したようなものさ」「むやみに熱中するのも善(よ)し悪(あ)ししだね」と主人はちょっと気味のわるいという顔付をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...数学には熱中することが出来たが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...獵犬のやうに仕事に熱中する八五郎です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私はよく知っている……愛一郎があなたに熱中するようになってから...
久生十蘭 「あなたも私も」
...何かにひどく熱中するかと思うと...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ものに熱中すると半狂乱になるといふ性質を...
牧野信一 「競馬の日」
...人間の奴隷よりも働く蟻に熱中するのか...
松永延造 「職工と微笑」
...もっとも熱中する遊戯にはかえって黙演(もくえん)が多い...
柳田国男 「こども風土記」
...常とは違った、しなのある歩きかたをしているが、話に熱中すると、つい忘れて大股になる...
山本周五郎 「山彦乙女」
...諸君はその神々を祭るために眠りをも忘れて熱中する...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
便利!手書き漢字入力検索