...君がまた熱をあげるといけないから...
太宰治 「パンドラの匣」
...何んなに君に悲憤の涙をこぼさせる類ひのものであつても関はないから――と同時に僕がまた君に激して亢奮の熱をあげるであらう類ひのことが君の上に起るであれば好いが――といふやうなことを考へた――などゝいふことを誌したのである...
牧野信一 「なつかしき挿話」
...こっちから熱をあげるんです」四その年の冬になってから...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...大小を差した武士が人情本の作者に会いたいというほど熱をあげる筈はない...
山本周五郎 「新潮記」
...ひとつ小机があれば有難えのだが」「勝手な熱をあげるよ」くち小言を云いながら...
山本周五郎 「新潮記」
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