...それを煽り立てさえいたしました...
モオパッサン 秋田滋訳 「寡婦」
...常でさへ巫女(いたこ)を信じ狐を信ずる住民の迷信を煽り立てた...
石川啄木 「赤痢」
...貴方がその傍にお寄りなさいました煽りに...
泉鏡花 「浮舟」
...吾々の災難はその煽り風のせいもあったかも知れない...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...女王を煽りたてるためにはほんのちょっぴり小突くだけのもっとも目だたぬちょっかいが...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...山城屋(菜飯屋)などの火焔の煽りで熱くなって...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そうした同胞のムチモウマイに乗じ更にそれを煽りたて...
田中英光 「さようなら」
...頻りに尾崎排斥の火の手を煽り立て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...火を焚きつけてから盛んに煽り内部に燃えついた時分を見計らい焚きつけ口をふさいで次に後ろの風入口から火を吹く迄の限度――この間が約一昼夜...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...余は一朝暴風が此平靜な海を吹き亂して雲と相接して居る水平線の先の先から煽り立てゝ來る激浪が此の大箱の懸崖に吼えたけびてしぶきのとばしりが此の青芝へ氷雨の如く打ちかゝる時に牡鹿が角を振り立てゝ此岬に突つ立つ所を想像して見た...
長塚節 「鉛筆日抄」
...軍人らはそれを煽りたてて...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...あふッとひと煽りあおりつけられると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...今日のこの行進は愈々以て高潮した市民の好奇心をもう一ト煽り煽り立て...
久生十蘭 「魔都」
...弥が上にも船客一同をお祭気分に煽り立てて知るも識らぬも忽ち一大家族のように...
牧逸馬 「運命のSOS」
...髪の毛がありゃアがら」と言って茶碗の中のその数本の長い毛を片手で押さえたままグーッとひと息に煽りつけてしまうくだりがあり...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...交錯された一瞬間に最も暴暴(あらあら)しい生命の動物性を煽り立てた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...それでかえって敵を煽り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...邪説を煽り立てる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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