...折々枝頭の若芽の(におい)を日の光の中に煽り立てた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...貴方がその傍にお寄りなさいました煽りに...
泉鏡花 「浮舟」
...ものずきにそばから油をかけて煽りつけるので...
薄田泣菫 「茶話」
...福子の嫉妬心を煽り立てたら大丈夫うまく行くつもりでゐた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...願くは汝猛焔煽り立て...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...頻りに尾崎排斥の火の手を煽り立て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...画像は、炎々と燃え上っている段木の焔の上へ、落ちかかると、一煽り煽られた...
直木三十五 「南国太平記」
...お前が居なかつたら皆の命が無いのだつたと扇を開いて煽り立て...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...何かが何かを煽り...
原民喜 「火の唇」
...役に立たないカラ元気ばかりを煽りたてゝゐるんだ――卑しい妄想と...
牧野信一 「明るく・暗く」
...働いても/\楽にならない貧乏の扇が煽りを止めぬためだらうか...
牧野信一 「ゾイラス」
...自ら「深刻」なつもりのヒーローになつて安価な感情を煽りたてた...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...髪の毛がありゃアがら」と言って茶碗の中のその数本の長い毛を片手で押さえたままグーッとひと息に煽りつけてしまうくだりがあり...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...たえずさらに煽り立てて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...みじめな目に遇ふ程煽りたてられ...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...私はあたりから理由もない怒りが私を煽り立てるやうな氣がした...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...かえって内乱をますます煽り立てようがために用いたのである」ということが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その炎と黒煙も双方の殺伐を煽り立てた...
吉川英治 「平の将門」
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